県博特別展第5期「熊野信仰の美と荘厳」
和歌山県立博物館で、来年3月まで行われている世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年を記念した特別展「聖地巡礼―熊野と高野―」。第4期「熊野信仰の美と荘厳―熊野速玉大社の神像と古神宝―」が、2025年1月19日(日)まで開かれています。
熊野速玉大社の国宝の神像と古神宝を中心に、熊野信仰の中で生み出された宝物の数々が紹介されています。また、阿須賀神社の懸仏などにみる熊野川河口部の宗教文化や、現在まで神像と古神宝を守り伝えてきた保存や修理の歴史についても取り上げています。
みどころの一つめは「熊野速玉大社の神々のすがた」。
威風堂々とした国宝・熊野速玉大神坐(ざ)像と、優しさをたたえる国宝・夫須美大神坐像。造像は平安時前期までさかのぼると考えられています。
国宝 熊野速玉大神坐像(熊野速玉大社蔵)
国宝 夫須美大神坐像(熊野速玉大社蔵)
みどころ2つめは「豪華絢爛(けんらん)、古神宝の数々」。
熊野速玉大社には、1390(明徳元)年、天皇・上皇・足利義満らが中心となり、熊野速玉大社の神々にあてて奉納した神宝が伝えられています。その総数は約1000点にもなり、「古神宝類」として一括で国宝に指定。今展では、そのうちの19件22点が展示されています。
国宝(古神宝類のうち) 桐唐草蒔絵手箱および内容品(熊野速玉大社蔵)
みどころの3つめは「名宝を伝えゆく営み」。
熊野速玉大社周辺の人々によって、火事や流出などの度重なる危機から大切に守り伝えられ、近年大社に奉納された檜扇が展示。その他、宝物の流転の歴史や、神像や古神宝類の修理についても紹介されています。
和歌山県指定文化財・重要美術品 彩絵檜扇(熊野速玉大社蔵)
みどころの4つめはコーナー展示「熊野速玉大社と古神宝」
常設展示室「熊野詣」コーナーで、「熊野速玉大社と古神宝」を開催。熊野速玉大社にまるわる館蔵品とともに、熊野速玉大社の古神宝が紹介されています。
期間中はトークイベントなどもあり。
詳細は下記で!
【関連イベント】
・博物館講座
2025年1月12日(日)13:30~15:00、同館2階学習室で。
「神のすがた―熊野速玉大社御神像―」、講師は学芸員・島田和さん
・ミュージアムトーク
2025年1月11日(土)、19日(日)13:30~15:00、同館企画展示室で。
要観覧料。
・新春!館長トーク
2025年1月5日(日)13:30~15:00、同館企画展示室で。
同館・関根俊一館長による展示解説
【開催期間】2025年1月19日(日)まで
【開館時間】9:30~17:00(入館16:00)
【休館】月曜、12月29日(日)~2025年1月3日(金)、1月13日(月)は開館、翌14日(火)休館
【観覧料】一般520円、学生310年
※高校生以下・65歳以上・障がい者手帳の交付を受けている人は無料
名称 | 和歌山県立博物館 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市吹上1-4-14 |
電話番号 | 073-436-8670 |
営業時間 | 9:30~17:00(入館は16:30まで) |
定休日 | 月曜(ただし祝日の場合は、その翌平日)、 年末年始、 臨時休館日(展示替え期間など) |
web | https://hakubutu.wakayama.jp/ |
「聖地巡礼」ならお任せといいたいが、知識薄の「エセオタク」。日々奔走しながら、とっておきの情報を紹介します