
国土交通省が推進する「二地域居住先導的プロジェクト実装事業」。和歌山市と紀の川市を結ぶ、わかやま電鐵貴志川線の沿線において、「猫と暮らす 貴志川線レジデンス 開発調査 ~新しい二地域居住~」がスタートしました。
事業概要・目標

<目標1>
空家を宿泊施設やコワーキング施設に再生し、二拠点居住者、関係人口、観光客を増加させるとともに、地域の担い手不足と宿泊地不足の解決に向けて取り組みます。
<目標2>
南海トラフ地震による津波等の災害対策に向けて、内陸部の避難所や施設を確保し、和歌山県の海岸線の宿泊施設などの、災害リスクマネジメント体制の向上をめざします。
組織団体・コンソーシアム
この事業を推進する「二地域居住等促進空家活用和歌山モデル事業コンソーシアム」は、下記の団体から組織されています。
★株式会社 和み

和歌山に貢献する会社を作る、令和と言う新しい時代に相応しい会社を作る、日本(和)の良さを再認識し海外にも発信できる会社を作る、和を大切にし、その和(輪)を広げる会社を作るなどの多くの思いを込めて令和元年に設立。「不動産の活用から地域活性化を」を理念に創業した和歌山のベンチャー企業です。不動産証券化の仕組みも活用しつつ、県内で空き家を再生し、4施設を自社で運営しており、和歌山市から空家等管理活用支援法人の指定を受けています。
https://www.nagomi-rea.co.jp
★大阪観光大学

関西国際空港から車で約20分の位置にある、「観光」を法人名•大学名に掲げる日本で唯一の大学。「自由を共に楽しみ、社会を共に生きぬく」を基本理念に外国人留学生70%以上、観光学部の学生数は関西No.1。また、国連世界観光機構が実施する観光教育の国際認証制度でTEDQUAL(テッドコール)を認証取得。世界に通用するグローバルな人材育成をめざし、観光リカレント教育を全国で展開しています。
https://www.tourism.ac.jp/
★一般社団法人 観光立国プラットフォーム

2024年インバウンド・デジタルマーケティング協議会を継承し、理事長小野田金司が就任してスタートした一般社団法人観光立国プラットフォーム(略してTEmPlat=テンプラ)。産学連携により観光人材の拡大・育成事業や観光産業の健全な発展に取り組み、地域創生や交流・関係人口の拡大、多文化共生社会の実現に貢献し、日本の観光立国を目指して活動しています。
https://jidmc.jp/
★株式会社 百戦錬磨

「明確すぎる移動目的の創造」というミッションの下、地域の暮らしと文化に根差した「持続可能な観光(サステナブルツーリズム)」による地域振興を目指す会社です。
https://www.hyakuren.org/
★一般社団法人 日本ファームステイ協会

日本ファームステイ協会(JPCSA)は、日本の地方を元気にしようとする全国の関係組織・団体の力を結集。農林水産省の掲げる「農泊」および「ファームステイ」を営む事業者の支援を通して、旅行者が繰り返し訪れたくなる地域の魅力を創り出しています。その品質向上・維持・情報発信によって、国際水準に合致した「Countryside Stay 市場」を確立し、日本国内における農山漁村の所得向上、地域の活性化をめざします。
https://jpcsa.org/
★和歌山県
★和歌山市
トップに戻る活動スケジュール
★STEP1(4月~5月)
貴志川線沿線調査ヒアリング、空家調査
★STEP2(5月~6月)
都市圏ニーズ調査
★STEP3(7月・10月)
専門家実地調査、セミナー・ワークショップの開催
★STEP4(11月~1月)
実施計画の策定
⇒令和8年度以降
・二地域居住者用の滞在施設を整備
・FTKファンドを組成し関係人口を創出
・首都圏人材ツアーで交流人口・関係人口を創出
⇒地域経済活性化・人材確保・貴志川線存続
「第1回 二地域居住推進セミナー」開催
「猫と暮らす貴志川線レジデンス開発に向けた調査・検討事業」「和歌山の観光の未来を考える」
日時/2025年7月12日(土)13:30~16:00
参加費/無料
場所/フォルテワジマ3階多目的ホール(和歌山市本町2-1)
定員/50人
対象者/地元住民、観光事業者、起業に興味のある人、自治体、教育関係者
主催/二地域居住推進等空家再生和歌山モデル事業検討会
【セミナー開催目的】
①地方への人の流れを創出・拡大する二地域居住
国土交通省によると、「二地域居住」とは都市部と地方部の2つに生活拠点を持つライフスタイルを指します。2024年11月には、二地域居住の促進を通じて地方への人の流れを創出・拡大することを目的とした「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律」が施行されました。
このたび、株式会社和みを主幹とする産官学コンソーシアム「二拠点居住推進空家再生和歌山モデル事業検討会」が提案した「猫と暮らす貴志川線レジデンス開発に向けた調査・検討事業」が、令和6年度の『二地域居住先導的プロジェクト実装事業』に採択されました。
②新しいライフスタイル二地域居住の可能性
今回の研修会では、本事業が「空家再生」や「二次交通の活性化」といった地域課題を、都市圏の「関係人口」と連携しながら解決することを目指している点について紹介します。また、調査事業の目的と内容を分かりやすく説明するとともに、「二地域居住」という新しいライフスタイルについて、参加者と共に考える機会になります。
【セミナースケジュール】
①主催者挨拶
開会挨拶
②事業説明
・二地域居住推進事業解説
酒井達朗さん(国土交通省)
③取組の紹介
古田高士さん、永田大樹さん(株式会社和み)
④パネルディスカッション
⑤閉会の挨拶
<パネラー>

参議院議員・二地域居住推進議員連盟会長。1967年生まれ。大阪府立天王寺高校、東京大学法学部卒。国際政治学者の若泉敬氏に師事、政治家を志す。代議士秘書を経て、1998年7月第18回参議院選挙にて初当選(当時、選挙区史上最年少当選)、2004年再選、2010年三選、2016年四選、2017年に内閣府特命担当大臣、2022年五選、2024年観光立国調査会会長、2025年参議院予算委員長、今回のテーマ二地域居住推進事業議員連盟会長。

国土交通省国土政策局地方政策課 二地域居住政策推進官。1984年名古屋市生まれ、2010年国土交通省入省。都市局、道路局、航空局の勤務を経て、米タフツ大、仏パリ政治学院に留学。帰国後、山形県庁総合交通政策課長、海上保安庁刑事課長補佐、大臣官房人事課長補佐等を経て現職。博士(経済学)。

日本橋くるみ行政書士事務所 代表行政書士。早稲田大学政治経済学部卒業。公益財団法人消費者教育支援センター研究員を経て、東京日本橋に日本橋くるみ行政書士事務所を開業。『不動産』と『金融規制』を専門領域として、ホテルや民泊などの「宿泊事業」及び「不動産ファンド」に関する新規事業の構築を始めとして総合的なリーガルサポートを提供している。国土交通省『不動産特定共同事業(FTK)の多様な活用手法検討会総括会』委員。

株式会社百戦錬磨 代表取締役。一般社団法人日本ファームステイ協会 代表理事。KLab(株)取締役事業本部長を経て2007年、楽天トラベル執行役員に就任。2012年に(株)百戦錬磨を設立、同社代表取締役社長に就任。ICTを活用した需要創造型の新たな旅行サービスを切り開く。観光庁観光産業政策検討会委員等を歴任し、合法な民泊を推進している事業者として、自民党の観光立国調査会、内閣官房の規制制度改革分科会等の各種会議に参加。日本ファームステイ協会 代表理事、住宅宿泊協会 代表理事。

株式会社和み 代表取締役。大手不動産鑑定業者で海外を含む多数の不動産の鑑定評価を経験の後、香港のファンドであるPAG、三菱商事のファンドであるDREAMにて、総額4000億円程度の不動産投資を実行。その後、デロイトトーマツにて、不動産M&A、不動産を活用した地域創生等の分野を担う。2019年に和歌山にUターンし、株式会社和みを設立し、今後、自身が経験した不動産証券化の分野で地方創生と事業拡大を目指す。

株式会社和み マネージャー。紀の川市在住、建築設計デザイナーを経て、都市計画コンサルタント、不動産ベンチャー企業を経て、2024年に和みにジョイン。全国で空き家活用のプロデュースや自治体・都市再生機構との事業者育成プログラムなどを経験し、2023年に地域活性化起業人として神奈川県鎌倉市と紀の川市の二拠点居住で粉河寺門前町の活性化に従事。空き旅館の活用を実施。不動産ファンドを活用した空き家再生に取り組んでいる。
<進行>

大阪観光大学 特任教授。一般社団法人観光立国プラットフォーム 理事長。和歌山市在住、近畿日本ツーリストで22年勤務後、ベンチャー企業を経て2007年大学教授に就任。2013年より文科省、観光庁の観光人材育成事業を全国各地で展開。2019年より現職、同年より5年間十和田奥入瀬観光機構(日本版DMO)理事長も経験。2024年より(一社)観光立国プラットフォーム理事長、高校生の観光コンテスト「観光甲子園」の主催社団の代表理事も兼務。43年間ロックバンドのボーカルも担当している。
<申し込み先・問い合わせ>
大阪観光大学特務プロジェクト室
大阪府泉南郡熊取町大久保南5-3-1
TEL 072-453-8222
受付時間/9:00~17:00(土曜・日曜・祝日は休み)
WEBからの申し込みは こちら
日本一心豊かなローカル線をめざす
貴志川線沿線の観光ポイント
①たま電車~たま駅長

貴志川線は、JR和歌山駅の9番ホームを出発し、長閑な田園風景を電車に揺られて約30分、終点の貴志駅まで14.3kmを結びます。沿線には日前宮(日前神宮・國懸神宮)、竈山神社、伊太祁曽神社の3神社が鎮座し、その3社を参拝する「三社参り」の足として誕生したと言われています。
終点の貴志駅には三毛猫のウルトラ駅長「ニタマ」とマネージャー駅長「よんたま」が、ふく駅長を「ごたま」が務め、外装から内装までネコでコーディネートした「たま電車」や「たま電車ミュージアム号」が運行。ほかにも貴志川の名産イチゴをモチーフにした「いちご電車」や「うめ星電車」など、ローカル線ならではの個性的な電車も。かわいい電車に乗って貴志川線の小さな旅に出かけませんか。
②日前宮(日前神宮・國懸神宮)
※日前宮駅下車徒歩すぐ

創建二千六百餘年。1つの境内には日前神宮・國懸神宮の2つの神社があり、総称して日前宮(にちぜんぐう)あるいは名草宮とも呼ばれています。日前神宮は日像鏡(ひがたのかがみ)を御神体として日前大神を奉祀し國懸神宮は日矛鏡(ひぼこのかがみ)を御神体として國懸大神を奉祀しています。良縁を結び、結婚の徳を授け、生活基盤を守る家内安全のご利益で知られています。
http://hinokuma-jingu.com/
③竈山神社
※竈山駅下車徒歩すぐ

社は彦五瀬命(ヒコイツセノミコト)を祭ります。命は第一代神武天皇の兄君で、大和平定の途中戦傷、雄水門(ヲノミナト)で亡くなられ竈山(カマヤマ)に葬られました。今から千年程前の国の法律である延喜式の神名帳に「紀伊国名草郡 竈山神社」とあり、古くから官幣に与る皇室御崇敬の大社でありました。正十三年豊臣秀吉が根来寺を伐った時の兵禍により、社地社領を没収され、社殿を始め宝物・古文書など一切を失ひましたが、寛文九年和歌山城主徳川頼宣が再建、歴代の尊崇を捧げました。
http://www.kamayama-jinja.com
④伊太祁曽神社
※伊太祈曽駅下車徒歩すぐ

伊太祁曽神社は我が国に樹木を植えて廻ったと 『日本書紀』 に記される 「五十猛命(いたけるのみこと)」 をまつる神社です。『古事記』 には 「大屋毘古神(おほやびこのかみ)」 として記され、災難に遭われた大国主神(おほくにぬしのかみ)の生命を救った話が記されています。このことから ”いのち神” ”厄難除けの神” の信仰が篤く、病気平癒祈願、厄除け祈願の参拝が多い神社でもあります。
こちらの伊太祈曽駅では駅長の「よんたま」がお出迎えしています。
http://itakiso-jinja.net
⑤農産物直売所新鮮村・新鮮村いも畑
※伊太祈曽駅下車徒歩約8分

和歌山市と紀の川市で展開する農産物直売所。地元農家の採れたて野菜や果物、お米、加工品などを販売。新鮮村の野菜を使っためし処「いも畑」は、好きなおかずを選んで取っていく昔ながらの一膳飯屋スタイルです。
TEL 073-478-0301農産物直売所新鮮村
⑥道の駅四季の郷公園 FOOD HUNTER PARK

※伊太祁曽駅からレンタサイクルで「たま自転車」約10分
※TUKTUK(トゥクトゥク)の無料送迎(予約制・100円)
のどかな里山風景が広がる農村地帯にあり、25.5haの広大な面積の公園。“野鳥や昆虫、植物とふれあえる自然観察の森”と“花や緑のあふれる緑花果樹苑”の2つのエリアで構成されています。
2020年7月には道の駅としてリニューアルオープンし、公園エントランスの「FOOD HUNTER PARK」は、「Be Wild.野生を楽しもう。」をコンセプトに『火の食堂』『水の市場』『炎の囲炉裏』『木の庭』『土の農園』と呼ばれる5つのエリアに分かれています。農産物直売所も。
http://h-park.jp
⑦大池遊園

※大池遊園駅下車徒歩すぐ山のふところに囲まれた周囲約4kmの池を中心とした憩いの場。池の周囲には約800本のソメイヨシノが植えられ桜の名所として知られ、秋には紅葉が美しく、またボートやハイキングなど四季を通じて訪れる行楽客を楽しませてくれます。
TEL 0736-64-2077花田屋
⑧平池緑地公園
※甘露寺前駅下車徒歩約2分

周囲約1.5kmある県下最大級の池には4つの古墳が点在し、周辺は古墳などの遺跡が多く「紀州の飛鳥」とも呼ばれています。野鳥の楽園としても知られ、珍しい水草や多種の水鳥・渡り鳥を見ることができます。また、和歌山の朝日夕日百選に選ばれている景勝地で、東方には龍門山(紀州富士)を望むことができます。入園無料。
⑨貴志駅・たまカフェ

貴志駅は「猫の顔に見える駅舎」として知られ、貴志川線を走る「たま電車」・「おもちゃ電車」・「いちご電車」は見た目も内装もかわいく作られた車両で大変人気となっています。貴志駅構内にある「たまカフェ」では地元の産品を使ったドリンクやジェラートも販売されています。
http://www.wakayama-dentetsu.co.jp/
株式会社 和歌山リビング新聞社 編集部