

【有田川町】「庵堂(いおりどう)」は画家・川口軌外ゆかりの古民家カフェレストラン
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2025年4月、有田川町にカフェレストラン「古民家茶房 庵堂(いおりどう)」が誕生。同町出身の洋画家・川口軌外ゆかりの古民家をリノベーションした店内には、大正ロマンの趣が漂い、自家焙煎コーヒーやこだわりのランチ、オリジナリティあふれるスイーツが並びます。芸術と暮らしの記憶が息づく空間で、ゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか。
目次
洋画家・川口軌外が暮らした住まい

洋画家・川口軌外(かわぐち・きがい)が長年、創作と生活の場として大切にしていた古民家をリノベーションしたカフェレストラン「古民家茶房 庵堂」。
川口軌外は1892年、現在の有田川町に生まれ、1920年代にフランスへ留学。パリではアンドレ・ロートやフェルナン・レジェらに師事し、幻想的な画風を築きました。帰国後は郷里に拠点を構え、静かな環境の中で多くの作品を生み出しながら、美術団体でも活躍。1966年に逝去するまで、制作への情熱を貫きました。

そんな軌外の暮らしの記憶が色濃く残る古民家は、大正時代に建てられた建物で、和歌山県の登録有形文化財にも指定。重厚感とあたたかみを併せ持つ佇まいです。庭には、ミカンの木が今も大切に手入れされ、四季折々の表情を見せてくれます。
大正ロマン薫るくつろぎのカフェ空間

玄関を入ると、川口軌外の貴重な作品がお出迎え。店内には、彼やその家族、子孫たちが実際に使っていた和箪笥、柱時計、扇風機、調理器具、軍帽といった道具が、かつての暮らしの気配を伝えます。天井を一部取り払い、梁を見せた開放的な造りには、やわらかな陽光が差し込み、古き良き時代の静けさと温もりに包まれた空間が広がっています。
旨みたっぷりの
「手ごねハンバーグ釜煮込み」を熱々で

充実のランチメニューの中でも人気を集めているのが、「手ごねハンバーグ釜煮込み」のランチセット。釜煮ハンバーグに加え、厳選トースト、卵ポテト、カップサラダが付いて1430円。ランチタイム限定で、香り高いコーヒーまたは紅茶を+300円で付きに。
牛肉100%にこだわり、ふんわりジューシーに仕上がるよう丁寧に手ごねされたハンバーグは、特製デミグラスソースでじっくり煮込まれ、旨みたっぷり。こだわりのトーストとの相性も抜群。注文ごとにコンロで火をかけて提供されるため、最後のひと口まで熱々の状態で楽しめるのも魅力です。
さらに、半熟目玉焼き(+110円)やチーズ(+130円)、生パスタ(+130円)の追加トッピングもおすすめ。中でも生パスタは、途中で加えるとソースと崩れたハンバーグが絶妙に絡み、まるでボロネーゼのような濃厚な味わいに変化します。ひと皿で二度おいしい、満足度の高いランチです。
素材と焼き加減を味わう
贅沢トースト時間

その他にもおすすめしたいのが、「こだわりトーストのコンロ焼き」。遠赤外線コンロを使い、自身でトーストを焼き上げるスタイルが特徴で、香ばしい香りとともに、焼きたての“サクふわ”食感を楽しめます。
味わいは2種類。一つは、ふんわり削ったバターと北海道・十勝産の粒あんをのせていただく「庵堂のあんバタートースト」。もう一つは、有田地域ならではの特産・みかん蜜とバターをたっぷりかけた「ミカンはちみつのハニーバタートースト」。どちらも素材の良さを活かした、やさしい甘さが魅力です。
セットには、卵ポテトとカップサラダが付いて1000円。ランチ限定で、こだわりのコーヒーまたは紅茶を+300円で追加することもできます。さらに、「おかわりトースト」(+130円)も可能。
目の前で焼く楽しさと香ばしさ
リピーター続出の焼きだんご

トーストと同様に、コンロでお団子を焼いて食べる「焼きだんご」(食べ比べSET650円)もリピーター多数。

芸術家の暮らしの記憶が息づく「古民家茶房 庵堂」。こだわりの味とゆったりとした空間、そして文化の香りに包まれて、心ほどけるひとときを過ごしてみませんか。
名称 | 古民家茶房 庵堂(いおりどう) |
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所在地 | 和歌山県有田郡有田川町西丹生図456 ![]() |
電話番号 | 090-3703-0010 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
定休日 | 木~日曜、祝日 |
駐車場 | あり |
@iorido_kominka |
生まれも育ちも和歌山のフリーライターです。県内全域の観光情報から企業広告まで、ジャンルやメディアに関わらず執筆しています。和歌山の魅力をもっともっと深掘りして、たくさんの方に伝えられたらと思います。ビールが大好き。日本ビール検定3級取得✌