HOME 特集 駅の魅力再発見! 和歌山のユニークな駅舎を訪れる旅

和歌山県内にある約130の駅の中から、鉄道を利用して訪れてほしい駅舎をピックアップして紹介します。電車の旅は環境にもいいし、お酒を飲みながら旅することもできますしね。車を使わない、ひと味違った旅へ…。

南海高野線

なんば駅~極楽橋駅~(ケーブルカー)~高野山駅を結ぶ、南海高野線。橋本駅以北は通勤・通学客を乗せる多くの電車が終日走っていますが、橋本駅以南は山岳地帯を走るローカル線の風情がたっぷり。

真田幸村ゆかりの最寄り駅 
【九度山駅】

戦国武将・真田幸村が隠せいした九度山。駅舎には真田家の「六文銭」をあしらった幕が張られ、幸村ゆかりの地らしさが演出されています。

橋本方面行きホームには「おむすびスタンド くど」があり、かまど炊きご飯を使用した“おむすび”などが購入OK。

えび天おかか(350円)、びんちょうまぐろ旨煮(300円)、ひらひら豚のとん汁」(450円)

電車の車両を模したイート・イン・スペースで頬張ることができます。

名称 おむすびスタンドくど
所在地 和歌山県伊都郡九度山町九度山123-2 南海九度山駅構内 地図
電話番号 0736-20-7553
営業時間 10:00~16:00(売り切れ次第終了)
※土日祝は9:00から
定休日 月・火・水曜
駐車場 あり(九度山町役場駐車場を利用)
web https://kudo-kudoyama.weebly.com/
Instagram @kudo.omusubistand

築100年の駅舎がホテルとして営業
【高野下駅】

1925年建造の高野下駅舎がリノベーションされ、「ニッポニアホテル高野山参詣鉄道」として営業しています。

乗務員の待機スペースだった2人部屋。

駅係員の宿直室を改装した4人部屋からは、電車が走り抜けていく姿も。電車や駅関連の古いパーツがインテリアとして使用され、放送や走行音がライブで楽しめます。唯一無二の宿泊体験を。

名称 ニッポニアホテル高野山参詣鉄道
所在地 和歌山県伊都郡九度山町大字椎出8-1 地図
電話番号 050-1808-9157
web https://nipponia-koyasan.jp/

聖地の始まりはここから 
【極楽橋駅】

高野の聖域と俗世を区切る境界といわれる「極楽橋」。高野線の電車はここまでで、ケーブルカーに乗り換えて高野山駅に向かいます。

電車側を俗世、ケーブルカー側を聖域とし、両側を結ぶコンコースを見上げれば、「いのちのはじまり」をテーマにした、高野山ゆかりの動植物などが描かれた天井絵巻に魅せられます。

頭上の天井絵巻に見とれたあと、ついに聖域へ! 高野山までは、スイス製のケーブルカーに乗って。

駅舎の外は秘境。赤い極楽橋が架かっています。

JRきのくに線

和歌山駅~新宮駅を結ぶJRきのくに線。和歌山県内の主要市町を結ぶ、大動脈です。冷水浦駅から加茂郷駅までは、車窓から海が見えるシーンもあるし、箕島駅前後だと冬には段々畑に実るみかんの色が鮮やかだし。ゆっくり各駅停車の旅がいいですね。

世界初の3Dプリンター駅舎
【初島駅】

コスト&タイムパフォーマンス(費用対効果と建築時間)に優れた3Dプリンター施工技術により建てられた、世界で初めての未来型駅舎。実際目にするとコンパクトでカワイイですが、耐震性も備わっています。

切符の自動販売機
ICをピタッと

旧駅舎と比較すると、こんなにもコンパクトです。

約100年前の姿に思いを馳せ
【湯浅駅】

現在の湯浅駅は写真の向こう側で、2019年から運用。写真手前の1927年建造の旧駅舎は一時期閉鎖されていましたが、2023年5月に「湯浅駅旧駅舎」としてリニューアル。一般公開されています。

旧駅舎内は昭和の雰囲気を残したまま。

ここからデッキに出て、行き交う電車を見ることも(乗車不可)。

土産販売や地元素材などを使った食事が楽しめる「湯浅米醤」が入店しています。

本日のおむすび定食(1100円)
名称 湯浅米醤(ゆあさべいしょう)
所在地 和歌山県有田郡湯浅町湯浅 湯浅駅旧駅舎内 地図
電話番号 070-9133-0737
営業時間 10:00~17:00
※食堂は11:00~14:00OS
定休日 無休
駐車場 あり(向かいの湯浅町営駅前駐車場2時間無料)
Instagram @yuasabeishou

JR阪和線

和歌山駅~天王寺駅を結ぶ、JR阪和線。都市間路線で多くの電車が走り、和歌山人にとっては大動脈。

昭和初期に建てられたモダン駅舎 
【紀伊中ノ島駅】

全国にもあまりないという、ひし形の木格子が印象的な駅舎。決して広くはないのですが、天井は高く、大きな窓なので、開放的な空間になっています。1935年開業で、今は無人駅。この古さがまた、いい味わい。

南海加太線

和歌山市駅~加太駅を結ぶ、南海加太線。和歌山市北部の生活路線で、通勤・通学に利用されています。また、大阪からの磯ノ浦や加太への観光路線の側面も。

明治期に開業した洋風建築
【加太駅】

1912(明治45)年、加太軽便鉄道の駅として開業。洋風の外観は当時、かなりのオシャレだったことでしょう。レンガの基礎や木製のベンチ、上げ下げ窓などに、長い歴史を感じさせます。

和歌山電鐵貴志川線

和歌山駅~貴志駅を結ぶ、和歌山電鐵貴志川線。三社(日前宮・竈山神社・伊太祁曽神社)の参拝路線として誕生した歴史を持ちます。

ねこ駅長の聖地に降り立つ
【貴志駅】

DESIGNED BY EIJI MITOOKA + DON DESIGN ASSOCIATES

「たま」駅長が海外メディアでたびたび取り上げられ、フランス映画にも出演したことから、今も多くの観光客が猫の駅長を見ようと貴志駅を訪問しています。

勤務中(若干ウトウト)のウルトラ駅長「ニタマ」。公休日の水・木曜を除く10:00~16:00に駅長室で執務しています。

無人駅ながら「たまカフェ」「たまショップ」が併設されています。

名称 たまカフェ・たまショップ
所在地 和歌山県紀の川市神戸803 地図
電話番号 073-478-0110
営業時間 10:00~16:00
※ショップは16:30まで
web https://wakayama-dentetsu.co.jp/

※「リビング和歌山2025年7月19日号」掲載の情報を元に編集しています