紀三井寺にケーブルカーが完成。さっそく取材に行ってきました。紀三井寺といえば、楼門から真っ直ぐに続く231段ある結縁坂が名物ですが、ケーブルカーを利用すると坂を上らずに本堂まで。そして、車いすでも参拝できるようになりました。これは便利です!
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2022年4月5日、紀三井寺にケーブルカー開通
車いすで参拝できるバリアフリーに
参道から楼門へ向かうと右手にケーブルカー乗り口
そこに!登場したのがケーブルカー。階段で上がるのがしんどい…という理由だけじゃなくて、例えば足が不自由な人も、車いすの人も、ベビーカーを使っている人も、ケーブルカーができたことで、本堂までお参りできるようになったんです!
楼門のすぐ横に、「紀三井寺ケーブル山麓駅」があり、ここからケーブルカーが出発します。
山麓駅にはスロープがあり、車いすやベビーカーもスムーズに乗車口へ。
仏殿のたもとまでの約87メートルを
70秒ほどであっ上という間に
乗り口にはエレベーターのようなボタンがあって、「上る」のボタンを押すと、乗降口が開き、ケーブルカーの扉も開いて中に乗り込めます。もし、山麓駅にケーブルカーがなくて、山上に無人で止まっている場合は、このボタンを押すと自動で降りてきます。
ケーブルカーの中にもボタンがあり、無人なので、みんなが乗り終わってから「扉を閉める」ボタンと「上る」ボタンを押すと動き出します。まさしくエレベーターのようですね!
ケーブルカーの座席は9席。立ったまま乗る人も含めると定員は18人。車いすの乗り入れもできます。
さぁ出発!
ケーブルカーは、観音像が納められている仏殿のたもとまでの約87メートルを運行。時間にして約70秒。急こう配の傾斜地も水平のまま、スムーズに動くので乗り心地も抜群に良し。電車のように揺れることもなく、立ったままでも苦労しません。
車窓からは街を見下ろし、だんだん登っていくと、和歌の浦のきれいな景色が広がり爽快です。
山上の駅に到着しました!
紀三井寺の公式You Tubeチャンネルで、前田貫主がケーブルカーの案内をしています。様子がよく分かります。
西国三十三所の“お砂踏み霊場”となる遊歩道を通ってエレベーターへ
ケーブルカーは、大きな仏殿のたもとに着き、ここからは遊歩道を通って結縁坂の方へ。
訪れたときは、ちょうど桜が咲くベストシーズンでした。
この遊歩道はケーブルカー開通に併せて整備されたもので、段差がなく車いすの移動でもスムーズ。実は、この道の脇には西国三十三所すべての札所の観音石像が安置されていて、その石像の真向かいには札所のお寺の名前が書かれたロウソクのオブジェが建っています。このオブジェは夜になると点灯し、幻想的な風景になりますよ。
さらに、遊歩道の白い舗装の下には、西国三十三所各札所のすべての境内から、許しを得て持ち帰られた砂が埋め込まれ、この上を歩いたり、車いすで通ったりすることで、すべての札所に足を踏み入れた功徳をいただけるという「お砂踏み霊場」となっています。
ご利益のある有り難い遊歩道ですね。
遊歩道は、結縁坂をまたいで、さらに進み、エレベーターの乗り口まで。
知っていましたか? このエレベーターはもともとあったんですよ。これまでは、山上駐車場を利用して、ここまで車で上がってきた人が、このエレベーターを利用して本堂まで行くことが多かったようです。エレベーターは無料で利用することができます。
このエレベーターに乗ると、本堂の横に到着します。エレベーターの利用は午前8時から午後5時まで。
ケーブルカーを降りた後は、階段でもエレベーターでも
ケーブルカーが仏殿たもとまで着いた後、車いすや足の不自由な人はエレベータを利用すれば境内まで上がることができます。
でも、ここまで来れば、結縁坂の階段は残り60段ほど。あとは、階段で上って、境内に着いたときの爽快な眺めを堪能するのもいいかもしれません。
この結縁坂には由緒があって、しっかりと歩いて登ると縁結びや厄よけご利益があるとされています。健脚な人は、これまで通り、ご利益を願って歩いて登るのもおすすめです。
紀三井寺は、なんといっても桜の名所。
ケーブルカーができて、来年はもっともっとたくさんの人がこの景色を楽しめるようになりそうですね。
2024年4月4日までは、歩いて登ると参拝料が無料に
ケーブルカーの利用料金は
片道一般600円(参拝料込み)、小・中学生と70歳以上300円(参拝料込み)
車いすの人と介助者は無料です。
ケーブルカーの運行時間は、午前8時30分から午後4時30分まで。
また、2024年4月4日までは、これまで通り楼門や北門から歩いて上る人の参拝料は無料になります。
名称 | 紀三井寺 |
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所在地 | 和歌山市紀三井寺1201 |
電話番号 | 073-444-1002 |
web | https://www.kimiidera.com/ |
@kimiidera_wakayama |
子育てがやっと一段落した和歌山のミセス。食べるのが大好き、お酒飲むのはもっと好き! 娘たちの若い感性についていこうと、今どきの情報をチェックするも、やっぱり自分好みのものしか興味が湧かない。和歌山ならではのおいしいものや面白いものをトコトン紹介しちゃいます。