海南市が2部門で1位 県広報コンクール
和歌山県内各市町村が発行する広報紙や掲載写真の中から入選作品を決める「第21回県広報コンクール」で、海南市の「広報かいなん12月号」と「広報かいなん11月号」が、広報紙の部と組み写真の部でそれぞれ1位に選ばれた。市の担当者は「これからも市民の皆さんに手に取ってもらい、読みやすい広報紙を作り続けていきたい。海南市っていいなと思ってもらえたら」と話している。
【写真】広報紙を手に岡原さん㊧と五島さん
同コンクールは、県広報協会が広報技術の向上を目的に実施。今回は、2023年1月から12月の間に発行、発表した広報紙や掲載写真の中から審査し、企画や文章、デザイン、表現力や技術力、感動力などの点数により順位を決定。「広報紙の部」で市部と町村部、「写真の部」で一枚写真の部、組み写真の部の入選作品をそれぞれ決めた。
同市の広報紙を担当するのは企画財政課広報広聴班長の岡原良太さん(39)と同課の五島友紀子主事(36)。テーマや特集内容に合わせて取材や撮影、編集作業を行っている。
「広報紙の部」9市部の中から1位となった「広報かいなん12月号」は、紀州漆器や日用品、蔵出しみかんなど作り手のこだわりや思いを伝えた「モノづくりのまち海南」を特集した。
表紙と巻頭では、漆芸家で伝統工芸士の林克彦さんの丁寧な手仕事を紹介。企業の紹介では、家庭用品を開発・販売する㈱サンコー、5本指ソックス専門メーカーのニッティド㈱などを取り上げ、商品開発やふるさとへの思い、世界に誇る技術力などを伝えている。
岡原さんは「普段何気なく目にしたり使ったりしているものに対する作り手の思いを知り、故郷への誇りを持ってもらうきっかけになればと企画しました」と話す。
組み写真の部で、11点の中から1位となった「広報かいなん11月号」は、紅葉をテーマに表紙をつくった。
市内で秋を探してほしいとの思いで、亀池公園などで撮影。見上げた先に広がる秋空、足元の色づいた落ち葉、側道に咲くコスモスなど、歩いた視点で発見した秋の風景を写し撮って配置した。
2人は「これからも、例えば、他府県へ出て市内に帰ってきた人が手に取り『この景色、懐かしいな』と思ってもらえるような紙面を目指したい」と話している。
本紙エリアでは今回、広報紙の部(市部)で紀の川市の10月号が2位になった。