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海南市内で撮影順調 短編映画「SUZUKI」

公開日 2024.12.05

来年1月に公開予定の和歌山県の海南市を舞台にした短編映画「SUZUKI」の撮影が順調に進んでいる。3日には同市橘本の福勝寺で行われ、同作で最も重要とされるシーンが撮られた。海南映画「SUZUKI」制作委員会(坂口勝紀会長)が主催。鈴木姓とミカンをテーマにした約30分のドタバタコメディーで紀の川市出身の俳優、坂口勝紀さん(35)の初監督作品となっている。

【写真】エキストラの皆さんを撮影する坂口監督(奥)

坂口監督は、「自分が監督として作品を撮るなら1作目は海南市」とプロジェクトを立ち上げ、鈴木姓を題材にした映画が同市に無いことから鈴木姓をテーマに選んだ。脚本は大阪市出身の加藤遥子さんが担当。

物語は、海南市から鈴木姓の人がいなくなり、ミカンが育たなくなった町が舞台。ある日、福勝寺の裏見の滝から出てきた、こけまみれの男と主役のテルが出会う。

男の名前は一人もいなくなったはずの「スズキ」だったことから、スズキを一目見ようと、海南市民が集まり大騒ぎ。人寄せパンダとなったスズキの運命は、ミカンは育つのか――。同市内の美しい風景も見どころの一つとなっている。

同市藤白の藤白神社で成功祈願をした後、福勝寺に移動し、俳優とエキストラのシーンを撮影した。40人ほどの応募から選ばれた12人のエキストラに、監督らは演技や立ち位置などを指示しながら和やかな雰囲気で撮影を進めた。

初めてエキストラに参加したという有田川町の林千賀子さん(58)は「難しいことはない。普段体験できないことなので、とにかく目いっぱい楽しみたい」と笑顔だった。

撮影は6日まで行われ、同町塩津のコレガーレキャンプ場など、海南市内で実施。制作した映画は、来年1月18日から始まる第2回きみの海南映画祭で上映される。