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被災地にミカンと笑顔を 青年団体有志ら

公開日 2016.01.08

「ミカンのパワーで元気に冬を過ごして」――。東日本大震災で被災した人たちを元気づけようと、和歌山市などで青年団体活動をしている有志5人は先月28日から31日にかけて宮城県石巻市などを訪問。「有田みかん」など県産ミカン1㌧を届けた。

ミカンは県青少年育成協会、日本BBS連盟、市青年団体協議会、海友会、県観光連盟、和歌山YMCA、県建築士会などが提供。被災地訪問はことしで5回目となった。

現地の青年団体のメンバーも加わり、29日には石巻市の上釜会館で「パンダ大集合!みかん狩り運動会」を開催。顔なじみの参加者も多く、子どもからお年寄りまで約70人がミカンを使ったスプーンリレーや輪投げを楽しんだ。甘いミカンは好評で、皆「おいしい」と笑顔で頬張っていたという。
その他、石巻市役所でネパールの青年たちと地元高校生の交流会に参加。福島市の公園や、被災動物の保護施設などでミカンを配った。

初回から参加しているメンバーの高垣晴夫さん(53)は「まちは生活感を取り戻しつつありますが、まだまだ大変な現状がある。被災地の方は、忘れ去られていくことを心配しています」。

また「震災から5年がたつ今も『大きな地震があったら、とにかく逃げて』という声を聞きます。このメッセージを忘れずに、和歌山の人にも伝えていきい」と話していた。

訪問したメンバーは相互の交流で得た震災の教訓を生かそうと、和歌山市内の津波の標高の表示活動などにも力を入れていくという。