杉良太郎さん「和歌山が防災の手本に」

「防災のお手本に」と呼び掛ける杉さん、伍代さん夫妻

昨年制定された「世界津波の日」(11月5日)の「制定記念講演と稲むら太鼓」(県、広川町主催)が26日、県民文化会館で開かれ、県内各地から大ホールが満席になる約2000人が参加した。杉良太郎さん、伍代夏子さん夫妻を特別ゲストに迎え、津波を表現した大迫力の「稲むら太鼓」などを堪能。和歌山から世界に向け、津波防災を発信していくことを誓い合った。

世界津波の日は、広川町出身の濱口梧陵(1820~1885)が安政南海地震(1854)発生時、稲むらに火を放ち、津波から村人を救った「稲むらの火」の故事などにちなみ、昨年12月に国連で制定された。

梧陵はその後、私財を投じて防波堤の築造にも取り組み、後の津波被害を最小限に抑えた。稲むら太鼓を構成・プロデュースした杉さんは、「濱口梧陵さんの立派な生き様の話を聞くたび、私も何かお手伝いしたいと思い、津波を日本の伝統的な太鼓で表現できないかと考えた」と、稲むら太鼓が誕生した経緯を説明。世界津波の日の制定にふれ、「和歌山からは津波で亡くなる人を一人も出したらあかん。世界のお手本にならないといけない」と強調した。

伍代さんも「地震で誰一人命を落とすことがないように、毎年毎年続けること、防災に対する意識を持ち続けることが大切。私たちも防災訓練しましょうね、杉さん」と、ユーモアたっぷり夫婦の掛け合いで避難場所の確認などを呼び掛けた。

稲むら太鼓は大津波が押し寄せ、荒れ狂い、引いていく様子などをダイナミックに表現。会場からは大きな拍手が湧き起こった。

関西大学の河田惠昭教授は「和歌山から発信する世界津波防災の知惠」をテーマに記念講演。濱口梧陵国際賞(仮称)を創設し、各国持ち回りの表彰式などに取り組みたいと語った。

仁坂吉伸知事は「津波防災の聖地となった和歌山を世界中に売り出していきたい。濱口梧陵さんの素晴らしい業績を誇りに頑張っていきたい」。世界津波の日を提唱した自民党の二階俊博総務会長は「一人でも多くの人々を災害から守るため、来年も再来年もその次の年も、忘れずに言い伝えていかなければならない。一層のご協力をお願いする」と訴えた。

この他、広川町の広小学校の児童49人による合唱「稲むらの火~津波から村を守った庄屋の話~」や、元衆院議員の西博義さんへの「稲むらの火の館」名誉館長の委嘱式も行われた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。