HOME 和歌山ニュース 健康増進など包括連携 東洋ライスと宮崎県新富町

米に関する総合メーカー、東洋ライス㈱(雜賀慶二社長)は9日、同社の「金芽米」などを通した地域の健康増進や農業振興、食育などの取り組みを協力して進めていく包括連携協定を宮崎県新富町と結び、和歌山市黒田の本社で締結式を行った。

【写真】協定を締結し笑顔で握手する(右から)雜賀社長、小嶋町長、清宮副会長

同町は、宮崎県海岸部の中央に位置する人口約1万6000人の町で、農業や畜産が盛ん。町民の健康増進と地産地消の推進を目的に、町立小中学校4校の給食で提供するごはんを、2026年度から町産の米を使った金芽米に切り替える他、ふるさと納税返礼品への採用も予定している。

同社は、玄米の優れた栄養成分を除去してしまう従来の精米方法が日本の医療費増大の原因の一つと考え、独自の精米技術によって栄養成分を残した金芽米などの普及に取り組んできた。今回の協定により、米を通じた地域貢献をさらに進めていく。

締結式では、雜賀社長と小嶋崇嗣町長が協定書に署名し、日本ラグビーフットボール協会の清宮克幸副会長が立会人として出席した。

清宮副会長は同社と親交があり、食や米に関する事業を行う㈱ドットピースの代表取締役も務める。清宮副会長が監督を務めた早稲田大学ラグビー部の食事のサポートを同社が行うことが決まっているなどの縁から、今回の協定にも協力し、町内で「食と運動」を中心とする健康増進に関する講話、スポーツ振興事業への参加などを行うことになっている。

雜賀社長は「米はおなかを満たす主食というだけでなく、薬でもある。子どもたちや、今後子どもを産む女性たちに、本来の健全な米を食べてもらい、元気になってもらいたい」と話し、小嶋町長は「地元で作っているおいしい米や野菜を地元の人に食べてもらい、町民の健康をもっと推進したいと思ってきた。東洋ライスさんとは考えが近い」と協定締結を喜んだ。

清宮副会長は、雜賀社長と小嶋町長にサイン入りのラグビーボールをプレゼント。「米のパワー、価値は日本のアスリートにも十分に訴求、波及できていない」として、東洋ライスの米に期待。協定により「両者の関係がウインウインで発展していくことを願っている」と話した。