HOME 和歌山ニュース 紀州材動画で全国入賞 付小5・6年制作

紀州材動画で全国入賞 付小5・6年制作

公開日 2017.03.31

和歌山大学付属小学校(和歌山市吹上、舩越勝校長)の5・6年複式学級が制作した映像作品「紀州材元気プロジェクト」が、県教育委員会主催の「ふるさとわかやま学習大賞」で奨励賞、パナソニック㈱が世界で展開する「キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)」日本コンテストで佳作を受賞した。

「ふるさとわかやま学習大賞」は地域の自然、文化などについての学習成果を発表するコンクール。KWNは同社のビデオ制作を通した教育支援プログラムで、世界12カ国で取り組まれている。

同学級では、地元の林業について社会科や総合学習の時間を使って勉強してきた。7月には有田川町清水へ行き、山を歩き、間伐を体験して実際の林業を間近で感じた。同町のマルカ林業㈱や紀州材を使った建築を手掛ける設計士ら、林業に関わる人からも話を聞いた

実践した学習内容を発信するため、KWNから機材を借り、映像を制作。学習したことを基に担任の矢出大介教諭(36)と児童が構成を決め、出演に音声、カメラも児童15人が担当した。
紀州材の良さを伝えて林業をする人が増えるような作品にしようと、和歌山城や県立近代美術館の芝生広場、根上がり松が生える同校の運動場など自然のある場所で撮影。林業体験の写真や高野山で撮影した動画を組み込みながら、紀州材を使う利点や林業従事者が減っていることなど授業で学んだことを児童が説明し、紀州材を広める動画が完成した。

屋外での撮影が多く、音声がうまく録れなかったり、出演者の話すタイミングがずれたり、失敗を重ねながらも40カット以上を撮影した。
監督を務めた5年生の佐藤はなさん(11)とカメラマンの6年生、澤村宗汰君(12)はラストシーンが印象的だと話す。「何を伝えたいのか」という結論を最後まで話し合い、全員で撮影したので、達成感はひとしおだったという。

受賞を受けて、佐藤さんは「頑張って良かった。全国の人に動画を見てもらえたら」、澤村君は「動画を見て、林業に興味を持ってもらいたい」と喜びいっぱい。矢出教諭は「普段使っているものの背景を児童に感じてもらえたら。作業は大変だったが、賞を取れたことが自信になるのでは」と話していた。
動画はユーチューブのパナソニックKWN日本チャンネルから視聴できる。