迫る彫刻の速度 近代美術館で鈴木久雄展

テラスに配置された迫力ある彫刻

彫刻家、鈴木久雄さん(70)の展覧会「彫刻の速度 和歌山展」が9月10日まで、県立近代美術館(和歌山市吹上)で開かれている。【3面に関連記事】
同展覧会は、武蔵野美術大学の美術館・図書館で昨年秋に開かれた作品展を、同大協力のもとに一部再編、新作を加えて紹介するもの
鈴木さんは静岡県生まれ。武蔵野美術大学在学中に和歌山ゆかりの彫刻家・木下繁や保田春彦の指導を受け、やはり和歌山ゆかりの彫刻家・建畠覚造と活動の場を共にしている。平成19年に第35回中原悌二郎賞受賞。
鈴木さんがテーマとするのは時間や距離、速度。鉄やステンレス鋼の細片を鍛造し、無数のパーツを溶接して作品を作り上げる。今展では1980年代の鉄や銅、鉛、石を組み合わせた作品から、近年のステンレス鋼による人の形をした作品まで約20点を展示。
2階テラスには、「散距離」「交叉距離」と題した最大約8㍍の巨大彫刻が配置され、緊張感ある空間をつくり上げている。細い一片の制作に2年を要したという。
エントランスホールでは高さ約2・5㍍の「塔体Ⅰ・Ⅲ」が圧倒的な存在感を放っており、鈴木さんは「彫刻と彫刻の間を歩いたり、振り返ったり、美術館を訪れた人それぞれの体験をつくってもらいたい」と話している。
無料。問い合わせは同館(℡073・436・8690)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。