一歩先の避難行動を 海南で重点地区訓練

地区ごとに防災マップを基に協議する住民ら

南海トラフ地震の津波に備え、海南市は浸水想定区域とされている日方・内海・冷水の重点地区で、東日本大震災などを教訓に津波避難訓練を11月に実施する。大規模な実践的訓練を前に、地域住民らは毎月研修会を開き、防災マップの実効性の向上や防災計画について協議を重ねる。第1回研修会は25日、同市日方の海南保健福祉センターで開かれ、関係者ら約150人が熱心に話し合った。

参加したのは自治会や自主防災組織の代表者、民生委員・児童委員、学校関係者ら。公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構「人と防災未来センター」研究部主任研究員の荒木裕子さんを講師に迎え、「津波避難対策の検討課題」をテーマに学んだ。

荒木さんは、東日本大震災の事例から岩手県釜石市の避難者分布を紹介。釜石小学校や釜石市役所周辺地域の指定避難場所や、それ以外の場所に、避難者がどれくらいの規模でいたのかを地図で表し、沿岸に避難者が集中し、内陸には長い帯状に広がっていたことを示した。

住民の避難行動に沿って避難所を準備することや、「支援が来るまで生き延びるための、自立的な体制や環境づくりが必要」と強調した。

続いて参加者は、津波の到達時間を色分けした防災マップを用い、地域ごとに避難場所や経路、家屋倒壊の可能性のある場所や、要介護者の自宅の場所などを確認した。今後の研修会では、防災マップを基に町歩きを行い、内容の不備や追加すべき点がないかなどを検証する。

海南市危機管理課の尾﨑正幸課長は「わが身の安全が第一ですが、津波が到達するまでの時間に何ができるのかを考えた、一歩進んだ避難を進めていきたい」と話していた。

 

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。