災害に強く、便利に 海南市役所新庁舎

高台に完成した海南市役所新庁舎

老朽化や津波による浸水などのリスクから高台への移転が進められてきた和歌山県海南市役所の新庁舎が同市南赤坂に完成し、6日朝、開庁式が行われ、市職員や市議らが業務開始を祝った。庁舎5階にはハローワークの求職相談機関も設けられ、安全で市民がより利用しやすい市役所へと生まれ変わった。

新庁舎は旧和歌山リサーチラボの社屋を改修した5階建てと増築した2階建ての建物からなる。敷地面積は約1万3399平方㍍、延べ床面積は約1万273平方㍍で、昨年7月から工事が始まり、先月に落成。総事業費は約38億円。

災害に強い建物を目指し、新庁舎には災害発生時に対策本部となる会議室や72時間電力を供給できる自家発電機などを設置。利便性の面では、市民が多く訪れる社会福祉課や税務課、市民課など7課を1階に集約し、利用しやすくした。

日方の旧庁舎は閉鎖され、海南保健福祉センター1階に設けた日方支所で、住民票や各種証明書の発行などの手続きができる。また、同支所と新庁舎を結ぶ無料バスを約30分間隔で運行する。

開庁式には約100人が出席。神出政巳市長は先月の台風21号で市内にも浸水被害が発生したことにふれ「市民の生活や財産を守るために職員が一丸となって頑張らなければならない」とあいさつ。宮本勝利市議会議長らと共に新庁舎看板を除幕した。

新庁舎5階にはハローワークかいなんの出先機関「ワークサロンかいなん」が入所。市と和歌山労働局は、雇用・労働環境の改善に連携して取り組む協定を県内で初めて締結し、同施設は協定に基づく連携拠点となる。

職員2人が求職相談に対応する他、ハローワークと同様に全国の求人情報を検索できる。開所時間は午前9時から午後5時まで。

ハローワークかいなんの柏木信男所長によると、管内の求職者は和歌山市内の事業所に就職する傾向があり、地元中小企業の人出不足感が強まっている。柏木所長は、市役所内で業務をすることで利用しやすい施設となることに期待を示し「市民の皆さんに愛されるよう、市やハローワークと連携して取り組みを進めたい」と話した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。