性同一性障害の歌手・悠以さん 粉河で講演

自身の体験を語る悠以さん

男声、女声を自在に操る性同一性障害のシンガーソングライター悠以さん(28)が15日、県立粉河高校(和歌山県紀の川市、湯川昌彦校長)で講演とライブを行い、12月20日発売の新曲「スタートライン」を披露し、夢や目標に向かう大切さを伝えた。

悠以さんは男性として生まれたが、成長するにつれて性別に違和感を抱き、高校卒業後に女性として生きることを決意。音楽を学びつつミュージシャンとしての活動を始めた。ストリートライブの映像は動画サイト「YouTube」で200万回再生を突破し、注目を集めている。

講演では、違和感に苦しんだ中学、高校生活について語った。悠以さんは中学時代、男性特有の体の変化に違和感が大きくなった。誰にも相談できず、どうしていいか分からなかった時、性同一性障害という言葉を知り、同じように悩む人がいることやセクシュアルマイノリティーにふれ、自分を受け入れられるようになったという。

高校では「男として通学しなければならない」という苦しみと葛藤していたが、自分らしく前向きに生きようと決意し、担任の教員にカミングアウト。さまざまな配慮をしてもらい、学校生活も少し過ごしやすくなった。

女性として生活するようになり、たくさんの人に恵まれていたことに気付き、自分の人生が好きになれたという悠以さん。「夢や目標に向け、スタートラインに立っている人は今すぐスタートしてほしい。そしてスタートラインに立てずに苦しむ人を支えてくれたらうれしい。みんなが平等にスタートできる社会ができれば」と締めくくった。

ライブでは一人二役で「とびら開けて」を歌い、美しい女声とよく通る男声で生徒を驚かせた他、講演活動を通してできた新曲「スタートライン」やカップリングの「旅立ちの唄」など7曲を披露した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。