黒江の町並みを残す 景観づくりPJ始動

蔵から荷物を運び出すメンバー

和歌山県海南市の歴史と伝統のある美しい町並みを次世代に残すプロジェクト「黒江の町並みを活かした景観づくり協定」は25日、同市黒江で再生を目指す築150年の物件改修をスタート。清掃作業を進めながら活用方法などについての検討を重ね、来春一部分のゲストハウス創設を目指す。
物件は「石橋医院」という看板が掲げられており、医院や住居、看護師寮が併設された建物で、空き家になってから約10年が経過している。
空き家問題に心を痛めた、同町に縁のある㈱ひびき(埼玉県)の日疋好春社長が1年ほど前に購入し、親交のあった同プロジェクトのメンバーが町並みの景観保全に向け活動を始めた。1934年の町村合併による海南市誕生に尽力した日匹信亮さんは、日疋社長の曽祖父にあたる。
活動の一歩を踏み出したこの日、メンバーらは老朽化した蔵や住居から道具類を運び出し、再利用の方法や作業の効率化を図るための人員募集の方策などを検討した。
近隣に住む奥野漆器店の奥野竜也店主(43)は「人口減少の問題をどうしたらよいのか分からなかったが、町の再生に本気になっている仲間に出会った。できる限りの協力をしたい」、一級建築士の白樫美映さん(43)は、「古い建物には文化的価値があり観光資源になります。太い材木など優れた材料を生かしながら現代の快適性をプラスした施設を創設できたら」と話していた。
2011年に立ち上げられた同プロジェクトは、県景観条例知事認定第1号となっており、メンバー約20人、サポーター約80人で構成されている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。