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和歌山ニュース 定時制は時代にマッチ 島精機会長が講演

定時制は時代にマッチ 島精機会長が講演

公開日 2018.08.28

和歌山県内の定時制・通信制高校の教員らが研さんを深める毎年1回の研究大会が27日、和歌山市茶屋ノ丁の県自治会館で開かれ、㈱島精機製作所会長で県立和歌山工業高校定時制出身の島正博さん(81)が「変革する力、チャレンジする力~愛と創造と気で挑む~」と題して講演し、約50人が聴き入った。県高等学校定時制通信制教育研究会(会長=栗原充司伊都中央高校校長)が主催。

島さんは少子高齢化による労働力人口の減少が企業や社会にマイナスの影響をもたらすとし、「人が減る中、無駄な時間をなるべく減らし、効率性を上げることが大事。ただ学ぶだけでなく、働きながら学ぶ定時制高校の在り方は今の時代にとてもマッチしている」と話し、定時制・通信制で学ぶ意義を強調した。

和工の定時制での学生時代を振り返り「手と頭を使ってものづくりを学んだ。本当に行って良かった」と話し、勉強の傍ら心身も強化しようと空手やダンスの練習にも取り組んだことを紹介。同校での学生生活が発明家として生きる上での基礎をつくったと話した。

これからの時代に求められる力として日々起きる現象や世の中について自分で考えることが重要と話し、「コンピューターの進歩により便利な世の中になったが、考えたり調べたりすることは大事。常に頭を使う訓練を行うことが必要」と強調。人工知能(AI)の発達にもふれ、「AIを活用して役立てられる人間にならなければいけない」と話した。

参加した県立きのくに青雲高校の貴志公視教諭(58)は「自分の頭で考えたり、調べたりすることの大切さを痛感しました。生徒たちにもしっかり伝えたいと思います」と話していた。