校歌の漆器板贈呈 組合青年部が亀川中に

ジャンボ漆器を寄贈した紀州漆器協同組合の田村専務理事㊧、中西部長㊥と熊代校長

和歌山県海南市の紀州漆器協同組合(田村彰男専務理事)と同青年部(中西拓士部長)は、市立亀川中学校(熊代秀至校長)の校歌を記した漆塗りの板を制作し、同校に寄贈した。保護のためアクリル製の覆いをして体育館に掲げられる予定で、生徒らは学校生活を通じ、校歌と地場産業の漆器の美しさを心に刻んでいく。

市の委託事業で年間に数点制作する「ジャンボ漆器」の一環。縦900㍉、横2500㍉の黒い漆塗りの板に、金色の蒔絵で校歌が記されている。

同校ではこれまで、3番までの校歌のうち2番までを記した額を体育館に掲げていたが、熊代校長(57)が「3番までの全てを記した掲示に改めたい」と、数年前から取り外していた。また、「作詞者が校歌に込めてつづった生徒らの成長への願いは、3番まで歌ってこそ理解できるものだ」との思いを、学校便りなどで保護者に伝えてきた。

ことし4月、わが子の入学式で体育館を訪れた青年部のメンバーの一人が、自身も卒業生であることから掲示が取り外されていることに気付いた。「学校環境や教職員が変動しても、ずっと変わらない校歌は生徒に大切なもの。掲示を復活させたい」との思いに共感した青年部員らがジャンボ漆器での制作を快諾し、約20人が約3カ月かけて完成させた。

中西部長(41)は「大きな作品は、ほこりが付かないように漆を塗るのが難しい。これを機会に、多くの子どもさんに漆器の良さを知ってもらえたら」と話し、熊代校長は「青年部の皆さんの申し出に感無量の思い。生徒には、ふるさとの情景を思い浮かべながら、学校への誇りを胸に歌ってほしい」と期待を話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。