HYDE凱旋コンサート 故郷でバースデー

感謝の思いを込めて歌うHYDE(撮影=田中和子)

和歌山県和歌山市出身のロックミュージシャン・HYDE(ハイド)のコンサートが、自身の誕生日の1月29日と、翌30日に同市手平の和歌山ビッグホエールで開かれ、2日間で約1万3000人を動員。「ずっとここでコンサートがしたいと思っていた。節目の誕生日に夢がかない、忘れられない日になった」と感激もひとしお。祝福ムードの中、同市から初の「ふるさと観光大使」に委嘱されるというサプライズ発表もあり、大切なファンらと共に迎える温かいバースデーコンサートとなった。

国内外で活躍する人気ロックバンド「L’Arc~en~Ciel(ラルク・アン・シエル)」のボーカルを務めるHYDE。「自分を育ててくれたふるさとや人、ファンに感謝を届けたい」と開くソロとしては2006年以来の和歌山公演は、オーケストラを従えてのアコースティック形式で行われた。

「ようこそ和歌山へ」――。30日のステージは、そんなHYDEの言葉で幕を開け、アコースティックの落ち着いた音色とともに、「EVERGREEN」や「HONEY」など、これまで発表してきた多彩な楽曲が披露された。

ファンが「ハッピーバースデー」を合唱する中、HYDEがデザインしたキャラクター『チュパカブラ』とパンダがコラボした『チュパンダ』をトッピングしたバースデーケーキが運び込まれる一幕もあった。

「歌っていると和歌山のどこかの景色が浮かぶ。ふるさとは一生消えないものだと、帰ってきてあらためて思った」と感概深げ。中学生で大事故に遭った際に、救命してくれた男性を探し当てたものの残念ながら他界しており、今回の来和で墓前に感謝を伝えられ、その子息がこの日のコンサートを観に来てくれていることも報告。「すごく肩の荷が下りた和歌山への旅だった。受けた恩を直接返せないけれど、感謝の思いを込めて歌わせてもらえれば」と語った。

「この曲を歌うと和歌山で過ごした日々を思う」と「MEMORIES」を熱唱。友人と自転車で市内を駆け回って遊んだことや、ライヴをしたことなど、21歳まで過ごした和歌山での思い出を振り返りながら「よく『観光で何かある?』と聞かれて『何もない』って言うんだけど、僕にとっては、夢がいっぱいありました」と目を潤ませた。

「目標がなかったら、今日みたいに感動することはなかった。半世紀で出会ったみんなのおかげでここに立てている。みんなに出会えたことが最高の誕生日プレゼントです」と感謝した。

また「これほどたくさんの方にお祝いしてもらって僕は本当に幸せ者。達成感はすごくあるけど、旅はまだまだ続きます。みんなついてきてください」とメッセージ。客席に大きく手を振り、何度も深く頭を下げて感謝を伝えた。

小学生の頃からのファンで、加太や磯の浦、淡嶋神社などゆかりの地をタクシーで巡ったという東京都の会社員、中村靜さん(32)は感極まって号泣。「HYDEさんが生まれ育ったふるさとでのコンサートに参加できて感激。誰にでも優しく、ファン思いで謙虚な人柄が大好きです。また和歌山でライヴをしてほしい」と話していた。

HYDEは6日にニューシングル「ZIPANG(ジパング)」をリリースする。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。