新工場で県内生産実現 グラフィットが協定

協定書を手にする鳴海社長㊥、仁坂知事㊧、尾花市長

電動ハイブリッドバイクの製造・販売を手掛けるglafit(グラフィット)㈱(和歌山県和歌山市南大工町、鳴海禎造社長)は、バイクの生産工程の一部を中国から同市梅原のノーリツプレシジョン㈱本社敷地内の新工場に移す。9日、県庁で県や市との立地協定調印式があり、鳴海社長は「和歌山を活性化させる使命を与えられていると感じる。100年先も続いていくような企業を目指したい」と話し、事業を通じた地元経済の振興に意欲を示した。

同社は2017年9月に設立。ペダルと電動の両方で走行可能なハイブリッドバイク「GFR―01」を開発し、すでに3000台以上を販売している。

鳴海社長によると、同社のバイクは中国や台湾などで作られたパーツを広東省にある関連会社の工場で組み立てており、和歌山では製品が規格に合っているかどうかのチェックなどが中心となっている。「日本のユーザーは製品に求める基準が世界一高い」と話し、地元移転により「多くのユーザーの方に適した物を作りやすくなり、生産ロスの減少にもつながる」と効果を見込む。

梅原工場での生産開始は来年7月を予定し、3年間で正社員18人、非正社員7人を雇用する方針。投資額は2億円。

同社は、金融機関やベンチャーキャピタルなどから構成し、創業や既存企業の新事業展開などを支援する「スタートアップ創出支援チーム」の支援を受けた。協定調印式には紀陽リース・キャピタル㈱やノーリツプレシジョン、ヤマハ発動機㈱などの出資企業の関係者も出席した。

仁坂吉伸知事、尾花正啓市長と3者で協定書に調印した鳴海社長は「大変うれしく、感動しています」と笑顔。仁坂知事は鳴海社長を「非常に有望な事業者だ」と評し、「全世界にグラフィットのバイクが和歌山から出荷されたら幸せ」と話した。尾花市長は「こんなにうれしいことはない。新時代のモビリティの原動力が和歌山から旅立ってくれたら」と期待を寄せた。

ノーリツプレシジョンの星野達也社長は「鳴海さんの熱い思いにほだされた」と話し、同社の敷地内にグラフィットの生産拠点が置かれることについて「社外の方との間で知の摩擦が起こり、互いに成長できたら」と意義を強調。㈱紀陽銀行の日野和彦常務は「地元のベンチャーが芽吹いてくれることを期待しており、グラフィットはパイオニア的存在の会社になった。今後もグループを挙げて精いっぱい応援していきたい」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。