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和歌山ニュース 県初・貴重なクモヒトデ化石 自然博で展示

県初・貴重なクモヒトデ化石 自然博で展示

公開日 2019.05.13

約1600万年前と推定される地層から、県で初めて発見されたクモヒトデの化石が、和歌山県立自然博物館(海南市船尾)のロビーで展示されている。クモのような長い腕が残っている貴重な4種5点を、間近に見ることができる。31日まで。

化石は2013年、和歌山大学災害科学教育研究センターの後誠介客員教授が那智勝浦町大勝浦で発見。現場が吉野熊野国立公園だったため現地保存したが、16年、波の浸食で化石の一部が消失したため、現地調査と採取を行い、今回の展示に至った。

化石は、地質的に見どころのある地域を巡る「ジオパークツアー」の活動の一環で確認された。石灰質でできているクモヒトデは、細かいパーツから成り立っているためしなやかに動けるが、死後はばらばらになりやすく、化石になることは希少と考えられている。

学芸員の小原正顕さんは「地震などによる地盤の変化に生きたまま巻き込まれたのでないでしょうか。格好の良い化石です」と、多くの来場を呼び掛けている。

問い合わせは同館(℡073・483・1777)。