貴志川流域の文化財 県立博物館で企画展

初公開の能面に見入る来館者

貴志川流域に残された文化財から歴史や文化の魅力に迫る企画展「高野山麓の西端で―貴志川流域の文化財―」が7月7日まで、和歌山県立博物館(和歌山市吹上)で開かれている。

平安時代以降、貴志川は高野山の旧領の西境と認識され、貴志川流域には高野山と関わりの深い文化財や伝承が多く残されている。同展では、近年収蔵した貴志川ゆかりの文化財を通して地域の特徴について紹介。

見どころの一つは、紀の川市貴志川町北の丹生(たんじょう)神社に祭られている丹生(にう)明神像と高野明神像。紀北・泉南地域の村々の祭りで神事能を舞い、奉納した「貴志大夫」の家として有名な貴志川下流域の旧家・橋口家からは、翁面と鬼面、室町時代から昭和時代までの古文書類約500点の中から17点を初公開。併せて貴志川流域の文化として貴重な資料となる赤銅鳥頸太刀 銘真長(重要文化財)や、弘法大師像(紀美野町指定文化財)など、51件89点が展示されている。

初日の8日には学芸員による展示解説が行われ、多くの参加者の中には熱心にメモを取る姿が見られるなど、関心の高さをうかがわせた。兵庫県姫路市から訪れた男性は「橋口家からたくさんの古文書が残されていたことが分かり、大変興味深かった」と話した。

担当の坂本亮太主査学芸員は「一つの家でさまざまな古文書が残されているのも和歌山の特徴といえる。この地域に住んでいる方に足を運んでいただき、貴志川流域の文化を知ってもらえれば」と話している。

会期中の22日と30日にはいずれも午後1時半から学芸員の展示解説を行う。月曜休館。問い合わせは同館(℡073・436・8670)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。