山東省視察ツアー 県と友好提携35周年で

封禅の儀式を再現したショー「中華泰山・封禅大典」

和歌山県は、ことしで中国・山東省との友好提携35周年を迎えたことを記念し、同省文化・旅游庁と共催で、県内外の旅行業者を対象にしたプロモーションツアー「ファムトリップ」を20~24日の日程で実施している。自然と文化の世界複合遺産「泰山」をはじめ代表的な観光資源の視察や、省内各市の観光部局との意見交換などを通して、同省への誘客や相互交流の促進を目指している。

一行は県国際課の岡澤利彦副課長を団長に、旅行各社の県担当者らと県職員の11人で、本紙記者も随行している。

20日夜に関西国際空港から省都・済南市に到着し、21日は午前に文化・旅游庁を表敬訪問。歓迎した同庁の孫茂田副処長は「皆さんの目で見て、足で歩いて山東省を体験してもらい、観光発展のために意見をお聞きしたい」と述べ、岡澤副課長は「今回は旅行のプロが来ている。この観光地が良いといったことだけでなく、衛生面など日本人が旅先で気にすることなどを伝えられたらと思っている」と応じ、記念品を贈り合った。

同庁には、中国最大の旅行関係紙「中国旅游報」と同省最大の大衆紙「魯中網」の記者も訪れ、一向を同行取材することになった。

次の訪問先は山東省博物館。国家一級博物館に指定され、ブタをかたどった5000年前の酒の容器「紅陶獣形壷」や周時代の文字が刻まれた青銅器、孫子の兵法が刻まれた竹簡など、国宝10点を含む貴重な文物を見て回った。

午後は泰安市に移動し、世界遺産「泰山」を視察した。秦の始皇帝以来、中国の皇帝たちが、神からその座を受けたことを示す「封禅」の儀式を行ってきたことで名高く、道教の聖地であり、中国の人々にとって「一生に一度は登りたい山」といわれている。

一行は、中腹へのシャトルバスとロープウェイを使い、名所の一つで元王朝の時代に築かれた南天門の付近まで登り、そこから標高1545㍍の山頂を目指した。天気は曇りで、山上から見下ろす景色には霧がかかっていたが、さまざまな神々や孔子を祭る堂、人民元の紙幣にデザインされ有名な「五嶽独尊」の石碑などを見て回った。

泰安市では、泰山を背後に望む郊外の一角に野外劇場があり、封禅の儀式を再現したショー「中華泰山・封禅大典」を4~10月の夜にほぼ連日上演しており、一行も観賞した。

舞台は巨大な階段状となっており、始皇帝や漢の武帝ら五つの時代の皇帝が封禅に臨む様子が、100人以上の出演者の舞と、壮麗なプロジェクションマッピングや音楽とともに描き出された。

【山東省】中国北東部の沿岸部に位置し、人口は約1億人、国内でも特に経済成長率が高く、2017年の実質成長率は前年比7・4%増。県とは1984年4月に友好提携を締結し、経済や観光、福祉など各分野での交流を進めている。省都・済南市の人口は約870万人。泰安市は約560万人。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。