参院選投票率アップを 地元タレントも啓発
参院選(21日投開票)の戦いは残り2日間。和歌山選挙区(改選数1)は、野党統一候補で無所属新人の元和歌山弁護士会会長、藤井幹雄候補(58)=立憲民主・国民民主・社民推薦=と、5選を目指す自民現職の経済産業大臣、世耕弘成候補(56)=公明推薦=との一騎打ちが展開される中、有権者の関心の高まりについては、盛り上がりに乏しいとの声もあり、投票率の行方が注目されている。
参院選の県内選挙区の投票率は、2001年が58・93%、04年が58・43%、07年が59・34%、10年が59・38%、13年が54・94%、16年が55・29%で、21世紀に入ってからは6回連続で50%台となっている。わずかに増減を繰り返しながらも長期的には減少傾向にあり、今回も低下が懸念される。
投票率アップを目指し、県選挙管理委員会(小濱孝夫委員長)は今回の参院選で初めて、啓発事業の民間委託を行い、プロポーザル方式で決定。新たな啓発に取り組んでいる。
3連休の初日となった13日には、和歌山市中のイオンモール和歌山内のイオンシネマで初めて啓発活動を実施。市出身のお笑いコンビ「すみたに兄弟」と歌手の「Singer SAYAKA」さんの3人が参加し、映画を見に訪れた親子連れなどに投票を呼び掛けた。
うちわ7000枚、ポケットティッシュとモバイルクリーナー各5000個の啓発グッズを用意し、3人や県選管職員らが配布。映画館内では投票日を知らせるCMも放映し、モール内に設けられた市の期日前投票所の場所を職員に尋ね、足を運ぶ有権者も見られた。
SAYAKAさんは「昔は深く考えずに投票していましたが、だんだん自分たちの一票が大切だと思うようになりました。若い人たちに投票に行ってもらえるよう、SNSなどでも発信していきたい」と話していた。
16日には、通勤通学時間帯のJR和歌山駅前で、市内の高校生と県選管委員、職員が投票参加を呼び掛けた。
啓発用の看板やのぼりも各地に設置し、のぼりは県内全体で約1600本となっている。
記事元:わかやま新報
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