和歌山市がSDGs未来都市 内閣府選定

リノベーションが進む和歌山市のまちなか

東京大学が加太に設置している研究拠点「地域ラボ」

東京大学が加太に設置している研究拠点「地域ラボ」

持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて優れた取り組みを行っている自治体を選定する内閣府の事業で、和歌山県和歌山市が2019年度の「SDGs未来都市」31都市の一つに選ばれた。まちなかでのリノベーションと、東京大学との連携で地域再生などの研究が進められている加太エリアの取り組みを軸に、市全体として持続可能な社会づくりを目指す提案が評価された。

内閣府は、中長期を見通した持続可能なまちづくりのため、地方自治体によるSDGs達成に向けた取り組みの推進が重要とし、地方創生分野における日本のモデル構築を目指して「SDGs未来都市」を選定。各都市の取り組みを支援し、成功事例の普及、展開などを進めるとしている。18年度には29都市を選び、20年度までの3年間で90都市とする予定で、これまでに県内からの選定は和歌山市のみ。

市企画課によると、市が提案した30年のあるべき姿は「持続可能な海社会を実現するリノベーション先進都市」。まちなか、郊外の漁村地域である加太地区の両方で持続可能な社会の成功モデルづくりを目指す。

まちなかでは、遊休不動産を活用し、リノベーションスクールの提案事業化が7件、受講生が携わり事業化されたものが11件などの実績があり、エリアの価値を高めながら、開発の規制強化などにより居住誘導区域への集約を進め、人口減少の状況下でも持続可能なまちづくりを進めるとしている。SDGsの11番「住み続けられるまちづくりを」が中心の取り組みとなる。

加太地区では、東京大学生産技術研究所が空き家を改修した研究拠点(地域ラボ)を設置し、市や地域と共にまちづくりを推進している知見などを生かす。観光地として市の活性化の核となる可能性を持つ地域であるとともに、環境や資源に配慮した漁法を続けている漁村であり、少子高齢化率や空き家率も高い状況にあっても、地域資源を生かした持続可能な集落を目指す。SDGsの14番「海の豊かさを守ろう」が中心となる。

未来都市への選定を受け、市は提案をベースに取り組みの具体的な計画の策定を進める。同課は「まちなかと郊外を結び、リノベーションの先進的なノウハウと高齢化が進む漁村エリアでの取り組みを、双方に生かしていきたい」と話している。

【SDGs】持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)。2015年9月の国連サミットで採択された、先進国を含む国際社会全体の17の開発目標であり、30年を期限とする。全ての関係者(先進国、途上国、民間企業、NGO、有識者など)の役割を重視し、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指して、経済、社会、環境を巡る広範な課題に統合的に取り組むものとされている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。