英語発音技能検定 和歌山市の菅沼さんが開発

英語教育への思いを語る菅沼さん

翻訳や通訳、企業向けの英語研修や英文コピーライティングなどを手掛ける㈱プロスキル代表取締役の菅沼直子さん(47)=和歌山県和歌山市=が、一般社団法人TripleC協会を立ち上げ、英語指導者向けの「英語発音技能検定 EP―Pro」を開発した。コミュニケーションやリスニング能力の向上を図るもので、自信を持った発音指導に役立ててほしいと願っている。

菅沼さんは東京生まれで、父親の仕事の関係で5歳でサンフランシスコ郊外へ引っ越し、小学校3年生までの4年間を現地の学校で過ごした。大学卒業後大手おもちゃメーカーへ就職するも、「自分が本当にやりたいこととは?」という思いが強くなり退職。

その後、結婚し母となり子育ての毎日。そんな時、子どもが通う小学校のPTA英語ボランティアの話を聞き、「力になれるかも」とゲストティーチャーを引き受けた。英語を教えるというよりも、一緒に楽しく英語にふれ、興味を持ってもらうことを心掛けながら、子どもたちと向き合う活動を6年続けた。

離婚を経て、東日本大震災を機に4人の子どもを連れて和歌山に移住。和歌山市内の小学校などで英語教育に携わる中で、発音に自信のない教員が多いことに気付いたという。英語力はあるのに英会話力が低い矛盾について「これまでの英語教育は、テストで点数を取るためのものが中心で、教員や保護者の世代はまさに文法を重視する『カタカナ英語』だったのでは」と話す。

いま英語教育で求められているのは、人と人が気持ちを通い合わせる「コミュニケーション力」。そこで単語や文法などの基礎力に加えて必要となるのが、フォニックスという学習法による正しい発音だ。

フォニックスとは「文字と音の法則」のことで、英語圏の子どもたちに英語をどのように読むかを教えるときに広く使われている教育方法。菅沼さん自身、英会話スクールで幼児から大人までこのフォニックスを用いて指導していたが、日本の学校ではフォニックス指導をできる教員が少ないのが現状だという。

そこで菅沼さんが「先生たちにフォニックスを理解して発音のスキルを身に付けてもらいたい」との思いで開発したのが「英語発音技能検定EP―Pro」。検定という一つの目標を作り、レベルごとの課題を具体的に示すことで、資格取得に向けて取り組みやすくした。

試験は問題文を読み上げている動画を送信するだけのオンライン方式。問題文を手にしてから2週間、しっかり練習をしてから試験に挑むことができる。採点は菅沼さんの他に、バイリンガル、ネイティブのスタッフ3人が行い、合否と共にスキルアップに役立つコメントが添えられる。「自信を持って指導できる先生が増えることが、子どもたちの国際コミュニケーション力を育むことにつながると信じています」と菅沼さんは検定に思いを込める。

詳しい受験方法や申し込みは「http://ep-pro.jp」。

また同協会には、子どもたちの発音レベルがチェックできる「英語発音技能測定テスト EP―Jr」もあり、フォニックスのルールに基づく正しい発音を習得しているかを測定することができる。 オンライン方式で、いつでも気軽にチャレンジできる他、合否判定式ではなく習熟度に合わせてセクションを選べるので、子どもたちが無理なくモチベーションを保ちながら上達できる。

問い合わせは同協会へメール「info@ep-pro.jp」。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。