裁判員、当事者意識で 和歌山地裁で模擬体験

参加者が検察官や弁護人を演じた

法の日週間(1~7日)と裁判員制度の施行10周年を記念した模擬裁判と裁判員の体験会が3日、和歌山県和歌山市二番丁の和歌山地方裁判所で行われた。ある日突然裁判員に選ばれる、裁判は長期間かかる、といったイメージを改善し、実践を通して裁判員制度について知ってもらおうと和歌山地裁と和歌山家庭裁判所が実施した。

和歌山ではことしに入ってから裁判員裁判は3件行われている。昨年の辞退率は73・2%で、全国平均の67・1%を上回っている。模擬裁判には17人が参加して、裁判官と検察官、裁判員など役に分かれて法廷に立った。

バーで飲んでいた被告人の男と被害者の男性が口論になり、被害者に軽く体を押された被告人が被害者の胸を殴り床に転倒させた。被害者は頭を打ち、硬膜下出血で死亡したという事例で行った。

参加者はそれぞれの役割から被告人や証人に質問し、答えを聞き、評議に臨んだ。評議では被告人は傷害致死罪に当たるのか、また懲役は何年くらいになるのか、「刑を軽くしてほしい」という被告人の妻の希望をどうするかなど、参加者それぞれの考えを議論した。

参加した市内禰宜の中村四郎さん(70)は「裁判員を体験したいと思い申し込んだ。傍聴したことはあったが、実際に中に入ることができて良かった。被害者と加害者、両方の立場から話を聞こうと思ったが、やはり聞いていると被害者のことをいろいろと考えてしまう」と裁判員の役割の難しさを感じていた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。