海南市の動画制作進む 映像プロが市民と共同で

地元の人と七海さんの交流を撮影

京都市で活動する映像専門家らによる「魅力発見!海南を撮りたい会」(中西弘和会長)の企画が市民約100人、有志レポーター20人の協力で順調に進められている。CMやドラマ仕立てで和歌山県海南市の歴史や魅力を表現しようと各地で撮影を行い、メガホンを取る中野広之監督(52)が市民の温かい笑顔と素朴な演技を引き出している。

同会のメンバーは和歌山市で恒例となった戦国時代の鉄砲集団「雑賀衆」を率いたとされる雑賀孫市を顕彰する「孫市まつり」で野外劇を上演。中野監督は京都太秦の映画スタッフ有志でつくる右京太秦芸能人会に所属し、これまでの映画制作で雑賀崎や番所庭園など和歌山の名所をロケ地にした際、地元住民の豊かな個性に着目。中西会長が漆器の産地、海南市出身であることから「ものづくりの盛んなまちで、市民と共に面白い映像を作りたい」と立案した。

中野監督や県出身の女優、七海薫子さんらメンバーは16日早朝、下津町大崎でロケを行った。1階に漁港で取れた魚の販売所と惣菜の加工場を備え、2階はカフェとして運営している「げんき大崎館かざまち」を舞台にCMを制作。あらかじめ構成した筋書きに即興的なせりふを加えながら、美しい下津港と情の厚い住民の姿を生き生きと捉えながら同施設をPRする作品に仕上げた。

和歌山市を中心に音楽活動をしている岡村康司さん(61)も音楽仲間6人と共に参加。新鮮な魚のおいしさや赤い灯台が漁港のシンボルであることなどを歌と踊りで表現し、中野監督は「16歳ぐらいの気持ちでテンション上げましょう」などと演技指導を行っていた。また同施設の魚田幸雄副館長(72)に市民レポーターを務める田村まさみさんがインタビューをする映像なども撮影した。

大崎での撮影を終え岡村さんは「ロックと港町は一見ミスマッチのようでもありますが、一つの刺激になればうれしい」、中野監督は「少し大げさな演技指導をしますが、私たちの活動や映像が県内外の人の印象に残り、『故郷のために何かしなければ』と行動する人が増えれば」と話していた。

撮影は池庄漆器店(黒江)、南野上小学校(次ヶ谷)、駅前一番街商店街(名高)、劇場すわん江戸村(且来)など同市内各地で予定されている。

同企画は市が費用を助成するまちづくりイベント事業に採択されており、同様の取り組みは栃木県や神奈川県、大阪府など全国各地に続き、12カ所目。作品は2020年3月6日、海南市民交流センター(下津)視聴覚教室で完成披露上映会を行う。またその後、ユーチューブでも公開する予定。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。