文科相表彰 名手さん、岡崎団七踊保存会に

名手隆子さん(文化学術課提供)

芸術文化の振興や文化財保護など、地域文化の振興に功績のある個人や団体を文部科学相が表彰する本年度の地域文化功労者表彰に、和歌山県内から和歌山市の書家、名手隆子さん(85)と同市岡崎地区に伝わる「団七踊」の伝承に取り組む岡崎団七踊保存会が選ばれた。表彰式は26日午後3時半から、京都市上京区の京都府立府民ホールで行われる。

名手さんは書道家の天石東村氏、桑田笹舟氏に師事。1964年に日展に初入選し、以来20回入選。高校の書科教諭として教壇に立ち、1983年から13年間にわたり和歌山大学教育学部の非常勤講師として「かな実習」の講義を担当した。

1997年に書道グループ「朱睦会」を結成。会長に就任し、後進を指導。2014年に「第3回朱睦会展」を開催し、約70人の会員と共に多彩な作品を披露した。また、県美術展覧会、和歌山市美術展覧会、日本書芸院などで審査員としても活躍している。

日本の古筆を中心にした研究にも取り組み、多くの執筆にも携わる他、現代における書の在り方も探求し、かな書道の美を次世代に伝えてきた。

岡崎団七踊保存会は、団七踊の振興や継承に取り組んでいる。団七踊は江戸時代、代官の志賀団七に父親を殺された宮城野と信夫という姉妹のあだ討ち物語「白石噺(ばなし)」を伝える踊り。参勤交代に随行した岡崎の郷士が観劇し、歌と踊りで村人に伝えた。

音頭取りの口説きと太鼓、拍子木の囃子に合わせ、団七は刀を打ち下ろし、宮城野はなぎなたを振り、信夫が鎖鎌で刀を受け、あだ討ちの芝居を織り交ぜて踊る。

同会は県内外の民俗芸能公演の他、世界リゾート博、国民文化祭などの文化交流イベントに参加し、団七踊の保存、伝承に取り組み、地元小学校でも郷土学習の一環として子どもたちに踊りを教えている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。