クリアシートで貯金袋 和大生が商品化挑戦

「ポッチャリン袋」を手に開発した(左から)下田さん、上坂さん、加藤さん

和歌山大学経済学部の3回生3人が、クリアシートを使った貯金袋「ポッチャリン袋」の商品化に挑んでいる。透明のため現在の貯金額がすぐに分かることなどが特長で、3人は「お金が見えるので貯金のモチベーションが高まると思います」と手応えを感じている。大学生による商品企画コンテスト「Sカレ(スチューデント・イノベーション・カレッジ)」に出場し、12月14日に近畿大学で開かれる審査会「冬カン」で1位獲得を目指している。

3人は加藤都さん(21)、上坂理奈さん(21)、下田温美さん(21)。柳到亨教授のゼミでマーケティングや商品開発などを学び、「cLeaten(クリエイトン)」のチーム名で出場している。

今回のSカレには25大学の学生約400人が参加。同じゼミに所属する学生同士が3~4人でチームをつくり、テーマにふさわしい商品を考える。「人生がより充実する旅雑貨」「社会課題を解決する印刷製品」「簡単設置の避難所ブース」などのテーマの中から、クリエイトンは「クリアシート小物」を選んだ。

各チームはテーマごとに企画の商品化を目指して競い、経営者や大学教員らが独自性や実現可能性、プレゼンテーションの完成度、フェイスブックでの「いいね!」数などを基準に審査を行う。

クリエイトンは6月ごろからSカレの準備を始め、商品企画について毎日意見交換してきた。下田さんは「アイデアが浮かばず、考えるのに約1カ月かかりました」と当初の苦労を振り返る。

家庭での金融教育に役立ててもらおうと、貯金袋で勝負することにし、ファイナンシャルプランナーや地域の金融教育講座の講師らにアドバイスをもらいながら、企画の内容に磨きをかけた。

ポッチャリン袋は組み立てが簡単で、自由に飾りや目標を書き込んで、オリジナルの貯金袋にできる。上坂さんは「試作品を使ってくれた女性から『子どもと一緒に物を組み立てる良い機会になりました』と声をいただきました」と話す。

10月末に東京都内で開かれたコンセプトの審査会「秋カン」では「クリアシート小物」の参加16チーム中1位に輝いた。「自分たちのプレゼンに手応えがなく、上位は絶対無理と思っていたのでうれしかったです。結果を聞いて号泣しました」とリーダーの加藤さんは喜ぶ。

現在は、1位のチームに商品化の権利が与えられる「冬カン」に向け、商品化後を見据えた販路の開拓にも取り組んでいるが、「商品化されるかどうか分からない物を売り込むのは難しい」と加藤さん。商品名と同じ名前のフェイスブックページに日々の活動内容を投稿するなどし、企画をPRしている。

約半月後に迫った冬カン。下田さんは「人前では緊張しがちなタイプですが、落ち着いて伝わりやすい発表をして1位を目指します」、上坂さんは「商品の企画を考えるのは楽しく、やりがいがあります。悔いのないようにベストを尽くして優勝したい」と意気込んでいる。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。