生きる決意を言葉に 太田さん少年詩集に

詩に込めた思いを語る太田さん

和歌山県和歌山市の作家、太田甲子太郎(かしたろう)さん(71)がつくった詩が銀の鈴社刊行の「子どものための少年詩集2019」に掲載されることが決まった。掲載は2年連続で、太田さんは「自分の作品が認められたようでうれしい」と喜びを語った。

「子どものための少年詩集」は1984年から続いている年刊アンソロジー(詞華集)。全国各地で少年詩を創作している詩人たちの応募作品から、子どもにも分かる言葉で書かれており文学性も高い作品が掲載される。掲載された作品は受験用の問題集や入試問題で使用される可能性があるという。今回は約110作品の応募があった。

太田さんは「剥製」と題した詩を制作して応募。シベリアから日本に渡った後、弾丸を受けて亡くなったはずのマガモが銃砲店のウインドウで元気な姿を見せ、ある日の夜、ウインドーから飛び立って姿を消すというストーリー。太田さんは「ありえないことにリアリティーを持たせるよう意識しました」と話す。

作品には太田さんの体験も反映されている。5年ほど前に自転車で市内を走行中、自動車とぶつかる事故に遭い、全治約6カ月のけがを負った。数日間は意識不明の状態が続き、骨盤の骨折にも苦しめられた。リハビリの時期は「ずっと歩けないかもしれないという恐怖があり、将来が見通せず苦しかった」といい、「再び歩けるようになった時の喜びは大きく、人間の生命力を感じた」と振り返る。

今回の作品では「『生きるんだ』という思いを表現したかった」といい、掲載については「自信はなかったのでとてもうれしい。次回も掲載されるように頑張りたい」とさらなる活躍に意欲を見せている。

「子どものための少年詩集」は書店やネット通販のアマゾンで購入できる。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。