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和歌山ニュース ラジコンレース全国3位 近大の坂東賢さん

ラジコンレース全国3位 近大の坂東賢さん

公開日 2019.12.23

全国からラジコン(RC)カーのトップドライバーが集結し、しのぎを削る「スーパーストック選手権」が11月24日、和歌山県紀の川市登尾の「TMサーキットわかやま」で行われ、近畿大学生物理工学部人間工学科(現人間環境デザイン工学科、同市西三谷)の4年生、坂東賢(さとし)さん(21)がストッククラスに出場し、3位に輝いた。坂東さんは「うれしさ半分、悔しさ半分というのが正直な気持ち。操縦性を高めてさらに上を目指していきたい」と先を見据えている。

坂東さんは大阪府堺市出身。幼い頃から父親の影響でミニカーなどにふれ、車が大好きな少年に育った。RCと出合ったのは小学4年生のクリスマス。贈り物にRCをもらったことをきっかけに始め、すぐにのめり込むように。5年生の時にはレースに参戦するようになった。

16歳で全日本選手権に出場しプロ・アマ問わない「オープンクラス」で6位、18歳では、さらに上位の「スーパーエキスパートクラス」、大学1年の頃には中国で行われた世界選手権に出場するなど日本のトップレベルを走り続けている。

「RCは車の設定と運転技術の両方が重要」と話す坂東さん。その日の天候や温度などによって路面状態が変わることから高い技術と専門性が必要で、坂東さんは運転とセッティングの両方を自らの手で行う。

毎週末にTMサーキットに足を運び、朝から日が暮れるまで練習し、車を走らせながらタイヤの路面との摩擦をチェック。状況に応じてライン取りや相手との駆け引きなども考え、セッティングを変更して万全の状態で走れるよう準備している。最速で100㌔を超えることもあるレース。技術の向上と戦略性が必要で日々研さんを積んでいる。

普段は大学でRCの部品にも使われるカーボン樹脂(CFRP=炭素繊維強化プラスチック)の研究にまい進。研究を通じてRCにも応用できるように学びを深めている。来春からは同大学院に進学し、RCカードライバーとしての技術向上と勉学との両立を図る。

将来は、RCで積み重ねた経験と専門性を生かして自動車エンジニアの仕事をするのが夢。「もっと多くの人にRCに興味を持ってもらいたいし、面白さや魅力を体感してほしい」と力を込める。

来年は、年に5、6回行われる「スピードキックツアー」と夏の「全日本選手権」で上位を狙い、優勝争いに食い込むことを目標にしている。