県経済「緩やかに回復」1月情勢判断据え置き

和歌山財務事務所は、2020年1月判断の和歌山県内経済情勢報告を発表した。総括判断は「緩やかに回復しつつある」とし、3カ月ごとの発表で7期連続の据え置き。各項目の判断は、生産活動が「回復のテンポが緩やかになっている」、雇用情勢が「着実に改善している」などで据え置かれた一方、企業収益は「19年度は減益見込み」と下方修正された。

情勢報告は、個人消費や設備投資など9項目の基調判断を総合して総括判断を行っている。

個人消費の判断は「緩やかに回復しつつある」。百貨店・スーパーでは、日用品や化粧品、宝飾・貴金属など高額な身の回り品で消費増税に伴う駆け込み需要の反動による売り上げ減があったが、食料品は軽減税率により大きな動きはなかった。コンビニエンスストアでは、総菜などの中食関連商品や冷凍食品が好調。乗用車の新車登録届け出台数は前年を下回り、観光は主要観光地で入り込みが増加するなど堅調となっている。

生産活動は、機械工業で汎用(はんよう)機械が堅調であるものの、生産用機械で世界経済の不透明感などから海外向けの需要が低調となっており、全体の回復の動きは緩やか。化学工業は家庭用製品を中心に堅調。鉄鋼業も、国内向けは公共工事関連製品の需要が伸び、海外向けはエネルギー関連製品の需要が堅調となっている。

雇用情勢は、有効求人倍率が1倍を超え、新規求人数も高水準で推移しているなど、着実に改善している。

設備投資は、法人企業景気予測調査(19年10~12月期)で、製造業、非製造業、全産業のいずれも19年度通期が前年を上回る見込み。企業収益は、同調査による19年度通期の経常利益が全産業で減益を見込み、産業別では非製造業は増益だが、製造業が減益を見込んでいる。

この他、新設住宅着工戸数は前年を上回り、公共事業は前払い金保証請負金額で前年に比べ増加。企業倒産は、件数は前年より増えているが、負債総額は下回っている。

先行きについては、雇用・所得環境などの改善が続く中、「各種政策効果などを背景に、県内経済は緩やかに回復していくことが期待される」とした上で、「通商問題の動向や、海外経済の不確実性、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向等に留意する必要がある」と見ている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。