和工生徒・教職員が表彰 お身代わり仏像で

本年度の3Dモデリング班の生徒と児玉教諭

和歌山県立和歌山工業高校(和歌山市西浜)産業デザイン科の3Dモデリング班が、全国の工業高校の校長からなる「全国工業高等学校長協会」から表彰を受けた。班を指導する児玉幸宗教諭も教職員表彰を受け、ダブル受賞となった。昨年日本で開かれた国際博物館会議(ICOM)でのプレゼンテーションや、県内の寺社に奉納している身代わり仏像・神像などの取り組みが評価された。

推薦を受けた教員や生徒、団体を各都道府県ごとに選び、表彰。本年度は全国で教職員と生徒88件が選ばれている。

3Dモデリング班は3年生の授業「課題研究」のグループの一つ。3DプリンターとCADツールで立体造形を行う。

同班は県立博物館と共に、視覚障害のある人が触って展示物を体感できる仏像レプリカを制作。2012年からは文化財を盗難被害や災害から守るため、県内の寺院、神社にある文化財のレプリカである「お身代わり仏像(神像)」を作っている。3Dスキャナーで計測したデータをCADソフトで修正し、3Dプリンターで出力。和歌山大学教育学部美術専攻の学生が着色し、博物館に保管している実物に代わって安置される。年2体ほどを作り、これまでに14の寺院・神社で31体を制作している。

ICOMは県文化遺産課と共に1年前から準備。京都の本会場に設置された和歌山のブースで文化財のレプリカ制作の取り組みを紹介。オフサイトミーティングで和歌山を訪れた約90人に向け公開計測を行い、英語で取り組みについてプレゼンテーションをした。外国からの参加者にも「未来の取り組み」と高い評価を得たという。

3年生の谷村知咲さんは「お身代わり仏像は実際に置くと本物と変わらない姿で、地域の人も喜んでくれる。県内では紹介されてきたけど、表彰で全国に知ってもらえるのはありがたい」、児玉教諭は「3Dモデリングを通して社会貢献できたのは充実した取り組み。今後も工業教育に貢献したい」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。