企業の危機意識高まる 新型コロナの影響深刻

企業活動への影響

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新型コロナウイルスの感染拡大による企業活動への影響が広がり、信用調査会社の調査結果で、企業の危機意識の高まりが明らかとなっている。東京商工リサーチの県内調査では、影響があると答えた企業が69・0%に達し、帝国データバンクの全国調査では、業績へのマイナスの影響を見込む企業が63・4%に上った。いずれも2月中の調査であり、影響は今後さらに深刻化するとみられる。

東京商工リサーチの調査は2月7~16日にインターネットで実施し、有効回答は71社だった。

企業活動への影響は、「今後出る可能性がある」が47・9%で最も多く、「すでに影響が出ている」の21・1%と合わせ、7割弱の企業が影響を感じており、中国と取引密度が高い企業ほど、影響が早く出ている。

「すでに影響が出ている」と答えた企業に内容を聞くと(複数回答)、「売上が減少」「現地サプライヤーからの仕入れが困難となった」が各5社、「現地取引先との取引減少」「現地への出張の中止、延期」が各4社などだった。

新型コロナウイルス問題への対応については、「取る可能性がある、取っている」は21・2%にとどまり、対応の内容は「中国以外に所在する企業からの調達強化」が6社、「中国拠点(武漢除く)の撤退・縮小」が3社などとなった。

懸念している内容は、「現地拠点の営業休止や事業規模の縮小の長期化」が14社、「中国の消費減速、経済の低迷」が10社、「サプライチェーンへの影響」が8社で、中国景気が企業の受注、業績に直結していることが浮き彫りとなった。

帝国データバンクの調査は2月14~29日に2万3668社を対象に行い、有効回答企業は1万704社(45・2%)だった。

自社の業績にマイナスの影響があると見込む企業の割合は日を追うごとに増加し、14日は55・7%だったが、29日には81・7%に達した。

マイナスの影響を見込む企業を業種別でみると、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」と「旅館・ホテル」が89・3%で最も高く、「再生資源卸売」が87・5%、「繊維・繊維製品・服飾品小売」が87・1%、「飲食店」が80・9%で8割を超えた。

「旅館・ホテル」では、「業界にとって、かつてないほどの大変な不況が訪れることは避けられそうになく、個々の企業で対応できるレベルではない」などの深刻な声がある。

一方、プラスの影響があると見込む企業は、「医薬品・日用雑貨品小売」で12・0%と唯一1割台に達し、最も高かった。

同社は、「SARS、MERSでの経験が生かされていなかった。取引においてリスクシミュレーションを実施しておくべきだった」などの声から、感染症リスクに対する事業継続計画(BCP)の必要に迫られているとし、政府に対し「正確な情報提供と企業の事業継続に資する具体的な支援策の実行が必要」としている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。