「BUY LOCAL」提案 和歌山商議所青年部

バイ・ローカル運動について説明する有井委員長(中央)

和歌山商工会議所青年部(太田隆会長)は16日、地域内経済の循環を活性化するための提言を、和歌山県和歌山市の尾花正啓市長に提出した。欧米をはじめ世界各地で取り組まれている経済活性化運動で、地元の店舗での買い物を促す「BUY LOCAL(バイ・ローカル)」運動を推進することにより、年間20億円の消費を地域内に移動させることを目指す。

同青年部は2018年度に「会員のための提言委員会」を設置し、地域経済や商工業の発展に寄与するための提言を行う取り組みを開始。「地域内経済循環の活性化」をテーマとし、委員会での議論や調査研究を経て今回、初めての提言を取りまとめた。

提言では市内の現状について、大型ショッピングセンターやロードサイド店の進出、ネットショッピングの普及などにより、既存の市内事業者や商店街が衰退し、地元に所得が還元されにくい状態となっていると指摘。

価値総合研究所による地域経済循環構造調査(13年)によると、市の住民1人当たりの平均生産性は、全国平均809万円を大きく上回る937万円だが、域内調達率の低さなどから、地域に分配される住民1人当たりの平均所得は、全国平均376万円を下回る360万円にとどまっている。

地元企業が活性化しなければ、徒歩圏での買い物ができない「買い物難民」が増え、企業は閉店に追い込まれ、失業者が増え、税収減や人口減、地価の下落などの負の連鎖に陥る恐れがあるとし、活性化策として「バイ・ローカル」の推進を打ち出した。

約36万人の市民が毎月1人500円を地元消費に切り替えると、1年間で累計20億円以上の消費移動が生まれる計算となる。バイ・ローカルが進めば、市民には地域への愛着や誇りが醸成され、魅力ある店が増加することにより、地域外からの消費の呼び込みにつながり、世界的に増えている、バイ・ローカルを意識するインバウンド(訪日外国人)の消費にも好影響をもたらすとしている。

具体的には、店舗や事業所にバイ・ローカルを呼び掛けるポスターやステッカーを掲示するなどのPRを進める。まずは同青年部の約200事業所からスタートし、商工会議所会員へと協力店舗を広げるとともに、市には協働PRや、職員へのバイ・ローカルの推奨、効果の調査などの連携を期待している。

提言書の提出は市役所で行われ、同青年部から太田会長や提言委員会の有井安仁委員長をはじめ役員ら約30人が出席。

太田会長は「地元に入ったお金を地元で回していくことで、雇用や魅力ある和歌山の経済の成長につながると思っている。提言を活用していただきたい」と話し、尾花市長に提言書と、提言内容を図式化したパネルを手渡した。

尾花市長は、新型コロナウイルスの影響で経済も危機的状況にあるとの認識を示し、「地域を盛り立てようとバイ・ローカル運動をしていただけるのは本当にうれしい。一緒に活動していきたい」と話した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。