学校の再開へ オンライン授業で得られたもの

28日に最後のオンライン授業を行った和歌山大学付属中学校

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国の学校が臨時休校となってから、インターネットを使ったオンライン授業が導入されてきた。和歌山県内では6月から段階的に学校が再開し、通常授業に戻っていく見通しとなったが、オンライン授業で得られたノウハウを今後も活用したいと考える学校や教員もいる。

休校直後からオンライン授業を実施してきた和歌山市吹上の和歌山大学付属中学校では、28日に最後のオンライン授業を終えた。ビデオ会議システムや学習支援ツールを使い環境づくりに取り組んできた矢野充博教諭は、「毎日いろんなことを改善し続けてきた」という。

初日は画面をなぞると線が書き込まれるトラブルが発生。パソコンから流れる音声同士でハウリングが起こるなど、細かい問題を一つずつ解消してきた。

授業では、生徒が話を聞くだけでなく参加できるように質問を投げ掛け、チャットで答えや質問を受け付けた。最大140人が同時に受講するため、少人数で考えるグループワークも行った。休憩時間中はチャットを開放し、生徒同士でメッセージのやり取りをできるようにもなった。

副教科の授業も実施。家庭科では家にいるときの服装、技術科ではブレーカーを調べるなどし、対面授業の代替としてオンラインを使うだけでなく、家にいるからこそ学べる内容を教員が考えた。

理科の実験や楽器の演奏などは映像を残し、実験の手順や楽器の指使いなどを繰り返し見ることができるようにした。

分散登校時に行った生徒アンケートでは、オンラインと対面授業の違いについて、「実験を生で見ることで音やにおいを体感できた」「チャットと違い、思った時に質問しづらい」などさまざまな意見があった。

学校再開でオンライン授業はいったん終了だが、矢野教諭は「同じ授業ではあるが、オンライン授業では生徒も教員も違うスキルを学んだ。今後もオンラインの利点を取り入れ、通常の授業も充実させていきたい」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。