出動搬送2年ぶり減 和市消防局19年まとめ

出動件数、搬送人員の推移

和歌山市消防局は2019年中の救急出動の状況をまとめた。出動件数は2万488件(前年比66件減)で、3年続いた増加が2年ぶりに減少に転じた。搬送人員も2年ぶりに減り、1万8203人(同288人減)だった。救急隊の現場到着と医療機関収容までの平均時間はいずれも前年より早くなったものの、10年前の水準に比べると遅い状態が続いている。

事故別に出動件数をみると、「急病」が1万2659件(61・8%)でトップ。「一般負傷」が3185件(15・5%)、「交通事故」が1991件(9・7%)と続き、上位3種で87・0%と大半を占めた。1963年に救急業務が法制化されて以降、2014年に初めて、一般負傷が交通事故を上回り、19年も同様だった。

搬送者の年齢は、65歳以上の高齢者が60・4%と過半数を占めた。搬送した傷病者の程度は、「軽症(入院を必要としない)」64・0%、「中等症(20日以下の入院)」31・2%、「重症(21日以上の入院)」3・8%、「死亡」1・0%となった。

出動件数は一日平均56・1件で、市民の20人に1人が搬送された計算となる。

救急隊の現場到着までの平均時間は前年より1秒早い7分44秒、医療機関収容までの平均時間は17秒早い34分01秒だったが、10年前(09年)と比べると、現場到着は56秒、医療機関収容は9分19秒遅くなっている。

救命率の向上や後遺症の低減を目的に救急救命士が行った、心肺停止前の重度傷病者への処置では、血糖測定を77件、低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与を21件行い、20件で意識状態の改善が認められた。ショック状態の人への静脈路確保と輸液は36件行い、18件で血圧の上昇や意識状態の改善があった。

救命などの普及講習は244回実施し、参加者は7498人。1996年からの普通・上級救命講習の延べ受講者数は約7万1000人となり、市民5人に1人の割合で受講したことになる。

心肺停止状態で搬送した傷病者は370人で、心肺停止の原因が心臓による人が197人。このうち62人は市民(家族や同僚など)の目撃があり、34人が市民による応急手当を受け、5人が社会復帰に至った。

医師が救急車に同乗するドクターカーの運用状況は、出動が497件(前年比76件増)、搬送人数が354人(同20人増)だった。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。