こだわりの住宅や庭園見学 旧福島嘉六郎邸

池が広がる庭を見学する参加者

「和歌浦ガイダンス施設」として活用予定の和歌山県和歌山市和歌浦中にある旧福島嘉六郎邸で21日、見学会と庭園をテーマにした講演会が行われた。

福島嘉六郎は和歌山綿布の社長で、綿ネルの染色技術を開発し、美しい色柄と大量生産を実現した。邸宅は1929年に完成。ガイダンス施設として利用するため、地元団体による清掃活動や庭園の整備が行われている。

見学会には約30人が参加。グループに分かれて本宅と別宅、庭の3カ所を順番に見学した。

広い庭は隣の奠供山(てんぐやま)の大きな伽羅岩を背景に池が広がり、本宅には高欄(手すり)に当時京都の邸宅で流行していたデザインを取り入れており、欄間は機織りに使う「おさ」をイメージし、竹をくしのように並べた「おさ欄間」など、さまざまな意匠と数寄屋建築の手法を取り入れ、こだわりや家の見せ方が感じられる造りになっている。

見学に参加した地域住民の鈴木弘二さん(77)は「住宅は細部まで凝っているのが分かった。庭の伽羅岩も立派だった」と話していた。

見学の後は名古屋市にある野村庭園研究所代表で、作庭師の野村勘治さんによる講義が行われ、参加者は日本庭園の歴史や庭に関する基礎知識から、福島邸の庭を整備するヒントを考えていた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。