国境を越えテレワーク合奏 日台21人が参加

テレワーク合奏に参加した日台の21人の皆さん(イケハラタカヒロさん提供)

新型コロナウイルス感染症により、国境を越えた移動が今も大きく制限される中、和歌山のアーティストと台湾の友人たち21人が参加するテレワーク合奏が実現した。中心となって企画した和歌山県和歌山市のサックス奏者・Nazukiさんは「音楽という形で台湾と日本が一つになれた」、台湾の陳軍輔さんは「日本の皆さんと一緒に歌い、すごく感動した。音楽の力を感じた」と話し、コロナ禍の中で生まれた新たな友情の音楽が感動を呼んでいる。

新型コロナの影響でステージ活動ができない厳しい状況の中でも、希望や癒やしを届けようと、Nazukiさんら県内のアーティストたちは4月、X JAPANの名曲「Forever Love」のテレワーク合奏を行い、大きなニュースとなった。

今回の国境を越えた合奏は、台湾から和歌山に対し、マスクや防護服など支援の医療物資が届けられていることを知ったNazukiさんが、友人の陳さんに何か一緒にできないかと相談し、企画が動き始めた。

陳さんは、2016~18年に和歌山市内の医療機関で勤務した経験がある看護師。人を助けるのが好きなことから、日本語の動詞「助く」にちなんで自らつけた「軍輔タスク」の名前で友人に親しまれている。タスクさんは16年9月、「第2回日台交流サミット」が同市内で開かれた際、通訳として参加し、会場で台湾の国歌を演奏したNazukiさんと知り合った。

タスクさんが合奏に選んだ曲は、日本でも著名な台湾の人気歌手・欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー)の「感恩的心(感謝の心)」。日本のドラマ「おしん」が台湾で放映された際にエンディングテーマとなり、台湾では幅広い世代に知られている。

収録は6月上旬に行った。和歌山からは前回のテレワーク合奏から続いて参加した14人、台湾からはタスクさんと友人、その家族ら7人が加わり、総勢21人が歌い、楽器を奏で、ライブアートを披露している。

「感謝する心、その心はありがたいことです。私とともに生き、自分らしくいる勇気を持たせてくれた」

「私は相変わらずこの心を、変わることなくいつまでも大切にしたいです」

動画にはタスクさんによる歌詞の日本語訳字幕を付けた。編集は、前回に続き、和歌山市の作曲家・イケハラタカヒロさんが担当した。

完成した合奏を聴いたタスクさんは「コロナでみんなの心が重くなっている中で、有意義なことができた。日本への台湾の感謝の気持ちを伝えることができた」と喜ぶ。

Nazukiさんは「大変な時期を、感謝の心で強く前に進んでいくのにぴったりの歌。メロディーもすごくきれい。私たちも『台湾にありがとう』という気持ちで、一緒に演奏できたことに感動している」と話す。

参加メンバーは、コロナの収束後、いつか和歌山で一緒にステージに立ち、コンサートができる日を待ち望んでいる。

動画はNazukiさんのフェイスブック(@kimagure.nazuki)やツイッター(@nazuki0910)で見ることができる。

演奏に参加したのは次の皆さん。

ギター=加納洋志▽ピアノ=イケハラタカヒロ▽バイオリン=阿佐聖姫子▽フルート=兵谷一美▽クラリネット=南方美穂▽サックス=Nazuki▽トランペット=ひょうたにまさのぶ▽テューバ=Igutchan▽ボーカル=許鈴妮、陳珈妏、陳媽媽、楊常瑋、張琁竹、陳軍輔、吳馨怡、singerSAYAKA、Shino、内川樺月、Chizuko、兵谷一美、津嶋佳奈▽ライブ・アート=佐竹幸

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。