学校コンサートも充実 10月きのくに音楽祭

音楽祭のパンフレットを手にする岡畑さん

和歌山県内初の本格的な音楽祭として昨年誕生した「きのくに音楽祭」が、ことしも10月4、9~11日の4日間、和歌山市内各地で開かれる。今回は、次代を担う子どもたちに忘れられないクラシック音楽との出合いを体験してもらおうと、音楽祭出演のプロの演奏家たちによる学校での出前コンサートを初めて開くなど、内容はさらに充実。9月1日には各公演のチケットの取り扱いが始まる。

実行委員会と県立図書館が主催。同市出身のバイオリニストで東京藝術大学学長の澤和樹さんが総監督、元県立高校校長で吹奏楽指導者の湯川昌彦さんが実行委員長を務め、県や市が後援、県内企業18社が協賛する。

今回特に力を入れているのが、子どもたちへの取り組み。

和歌山は一部の有名音楽家や劇団などの公演を除き、他府県と比べてホールへの客足が少ない傾向があるという。こうした現状を変えるには、子どもたちが一流の音楽を体験する機会を増やすことが大切と考え、実行委は県、市の教育委員会の協力を得て、学校でのコンサート、子どもたちへのパンフレットの配布など積極的な働き掛けを進めている。

出前コンサートは同市、海南市、紀美野町の小学校5校とこども園1園で開催し、実力派ピアノ三重奏団「トリオ・アコード」ら3組の演奏家たちが、子どもたちの目の前で音楽を届ける。

和歌山市内51小学校に配布するパンフレットは、音楽の楽しさ、素晴らしさを紹介したフルカラーの「動く、聴く絵本」。AR(拡張現実)機能により、スマートフォンを絵にかざすと、澤学長をはじめプロの音楽家の演奏と動画を楽しむことができる。

子どもたちへの取り組みを含め10年間の継続を目指し、同市野崎の音楽ホール「緑風舎」の舎主で、音楽祭の監査役を務める岡畑精記さん(78)は「子どもたちには、音楽を聴いて気付く力がある。きっかけをつくらないといけない。パンフレットから音楽祭に関心を持ってもらい、公演に足を運んでもらいたい」と期待する。

音楽祭では、0歳から参加できるファミリーコンサート、オーディションで選ばれた県内の小学生から高校生による「若い芽のコンサート」など四つの無料公演も行われる。

メイン会場のメディア・アート・ホール(同市西高松)での有料公演は、ことしが生誕250年に当たるベートーベンの名作を中心に、一流演奏家による室内楽を堪能できる。

プログラムやチケットの取り扱い場所など音楽祭の詳しい情報はホームページ(https://kinokuni-fes.com/index.html)に掲載。問い合わせは実行委事務局(℡073・436・9530)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。