日本人の心に響く映画 「時の絲ぐるま」上映

作品をPRする石井監督

失われつつある「麻」と「絹」の伝統技術や稲作儀礼から垣間見る日本の本質を描いた、地球写真家の石井友規監督(37)のドキュメンタリー映画『時の絲(いと)ぐるま』が17、18日の両日、伊太祁曽神社(和歌山市伊太祈曽、奥重視宮司)で上映された。

上映前には、同神社の奥重貴禰宜が「紀の国の枕詞『あさもよし』は、麻で作った裳もいいよということで、産地が紀州であったといわれている」と紹介。祭事を担う一族、忌部(いんべ)氏と同市鳴神の鳴神社との関係など、「和歌山で上映する意義のある映画」と評した。

同映画は、天皇が皇位継承する際に行う大嘗祭(だいじょうさい)で、五穀豊穣と国の安寧を祈り奉られる麻の織物「麁服(あらたえ)」と絹の織物「繪服(にぎたえ)」にまつわるストーリー。

1990年の大嘗祭で宮内庁から依頼を受け、麁服や繪服を調進した人やその子孫らを取材し、伝統を受け継ぐ人々に光を当てながら、日本人の心に息づくアニミズム性をひもといていく。

高精細4K動画で撮影・制作された同作品は、石井監督自ら特設4Kシアターを持参して上映されるため、日本人の心に響くストーリーとともに、美しい映像も楽しめる。

石井監督は「命はいただいているもの。おろそかにせず、感謝すべき大切なものと考えられるような、大人にとっての環境学習の作品になれば」と話し、「言葉でなくても映像で感じることもあるので、まずは見ていただきたい」と呼び掛けている。

自主上映会の開催など、問い合わせは同作品の特設ページ(https://www.tokiito.com/)から。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。