健康寿命の延伸へ フレイルサポート紀の川

「積極的に啓発したい」とフレイルサポート紀の川の皆さん

昨年10月、フレイル(虚弱)サポーターとして全国初のNPO法人を設立した「フレイルサポート紀の川」(和歌山県紀の川市打田、畠中美文理事長)。心身機能の改善を目指した、フレイル予防の積極的な取り組みは「紀の川モデル」「西の横綱」と評され、全国から多くの自治体が視察に訪れるなど注目されている。畠中理事長は「人生100年時代といわれている。フレイル予防を多くの人に知ってもらい、健康寿命延伸につながるようにお手伝いしたい」と話す。

フレイルは加齢により筋力や認知機能などが低下した状態で、健康な状態から要介護の状態に陥る前段階。厚労省が2018年3月に発表した2016年の都道府県別健康寿命ランキングでは、県内の男性の健康寿命は71・36歳で全国ワースト4位、女性は74・42歳で全国ワースト10位という状況。紀の川市は3人に1人が65歳以上の高齢者となっている。

フレイルの兆候を知るのに役立つのが「フレイルチェック」。東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授らが考案したもので、「栄養」「運動」「社会参加」の三つを軸に自身の状態を把握する。簡易チェックは生活習慣についての11項目を「はい」か「いいえ」で回答。「指輪っかテスト」では足のふくらはぎの周囲を、指を輪っかにして測って筋肉量を調べるなどさまざま。

フレイルサポート紀の川は同研究機構の応援サポーターとして、フレイルチェックの実践指導の他、全国での活動報告なども行う。打田駅前に事務所を設けて会員約80人(平均年齢70歳)と共に「気楽に、楽しく、やりがい」をモットーに活動する。

「ウオーキング」「社会参加」「研修」「紙芝居」「Tシャツ」の五つの部会と広報班、レシピ部隊を置く。旧所や名所を歩いて回るコースを考案したり、高齢者目線でのフレイル予防チラシの作製や勉強会、そろいのTシャツやバッグの製作、紙芝居などの他、最近は「ユー・チューブ」やSNSを積極的に活用して会員が栄養価の高いメニューを紹介したり、ウオーキングをしながら市内の魅力を発信している。

コロナ禍で活動は制限される状況だが、市高齢介護課と共に、自宅でできる「フレイル予防飯」の普及やご当地体操などできることはしっかりと実践。

会員は「活動していると輪も広がり、楽しい。元気になります」と笑顔。畠中理事長は「フレイルの概念を知らない人がまだまだ多いので市民の人にしっかりと知ってもらえるように頑張って活動していきたい」と力を込める。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。