シェフ直伝本格レシピ 神谷さんの動画話題

チーズの説明をする神谷さん㊨

和歌山市吉田のイタリアンレストラン「Il Teatro(イル・テアトロ)」のオーナーシェフ、神谷龍雄さん(51)が、自身のユー・チューブチャンネル「神谷龍雄チャンネル」で、家庭でも作れるさまざまな本格レシピを公開し、話題になっている。

昨年から続くコロナ禍で暗いニュースが多くなる中、「何か楽しいことをしよう」とポジティブな気持ちで始めたのがきっかけ。

緊急事態宣言が出された際には、同店も休業を余儀なくされたが、同店のシェフソムリエ、松井容子さんの実家での養蜂や野菜作りを手伝いながら、山にカセットコンロを一つ持ち込み、料理する様子をユー・チューブで紹介するなど、常に明るく楽しい気持ちを発信している。

メニューは「ひらめきで決める」という神谷さんは、食材を使うときにはできるだけ季節のものを取り入れるように工夫を凝らす。この日は、イタリア・ローマの名物料理「カチョ・エ・ペペ」。アルデンテにゆでたスパゲティをチーズと絡ませ、こしょうを多めに加えたパスタ料理で、準備から盛り付けまで15分程度で完成する。

グラナ・パダーノというチーズの特徴や、バターにこしょうを入れるなどの「ちょっとした小技」を紹介しながら、「家庭でもさっと作りやすいシンプルな料理で、誰が作ってもレストランクオリティーが味わえる」と笑顔で伝える。

ユー・チューブを見た人から「野菜嫌いな子どもがおいしく食べてくれた」などのコメントをもらうこともあり、神谷さんは「反響がとてもうれしく励みになっている」と話す。

「食は最高のエンターテインメント」をコンセプトにする同店には、訪れる人が主人公となり、テーブルを舞台に、ストーリーを持たせた料理やワインを味わいながら、まるで劇を見ているかのように楽しんでもらいたいという思いを込め、イタリア語で「劇場」を意味する店名を付けたという。

神谷さんや松井さんの深い思いは食材選びにも表れており、「できるだけオーガニックのもので、ストレスのかかっていない食材を使うことで、ヴィーガン(完全菜食主義者)の人やアレルギーを抱える人など、誰もが笑顔で一つのテーブルを囲めるようなボーダレスな場を目指している」と話す。

松井さんは「食べている時に感じる幸せの中で仕事できることは本当にありがたい」と話し、「ここに来て、ほっとする幸せを感じてもらえれば」と笑顔。

神谷さんは「正直においしいものを作りながら、世の中の変化を見据えていきたい」と意気込む。今後も週に2、3回ユー・チューブを配信しながら、「漁師になりたい」という新たな挑戦にも前向き。松井さんが「ガッツがあって、何事にもポジティブ」と称する神谷さんなら、漁師になり、釣った魚を船上で料理する動画を配信してくれる日もそう遠くないかもしれない。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。