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和歌山ニュース 大型展望デッキも みさと天文台が新しく

大型展望デッキも みさと天文台が新しく

公開日 2021.06.17
全長45メートルの展望デッキからは肉眼で天の川を楽しめる

全長45メートルの展望デッキからは肉眼で天の川を楽しめる

昨年4月から休業している和歌山県紀美野町松ケ峯の「みさと天文台」は、7月7日にリニューアルオープンを控え、大規模工事もほぼ終了。再開の準備も順調に進んでいる。星空を楽しめる大型展望デッキを新設し、プラネタリウム棟も新たに建設。宇宙や天文の情報を楽しく学べる施設として期待が高まる。

同施設は1995年7月7日に町民天文台として開館。星空観察ができる施設として、大型望遠鏡を使って星を見る観望会やプラネタリウムなどが人気を集め、25年間で約55万2200人が来館。一日平均で110人が訪れるスポット。

今回のリニューアルの総事業費は約5億円(うち国の補助は2億円)。

同施設の山内千里天文台長(47)が、リニューアル後に「ぜひ見てほしい」と勧めるのは、同施設の南側に新たに設置された大型星空展望デッキ。「空が広く、これほどの場所は他にはない」と太鼓判を押す。標高約430㍍、全長45㍍のデッキから、大パノラマで天の川を肉眼で見ることができる。山内天文台長は「別次元の世界が楽しめます。建物にじゃまされない星空を堪能できる」と話す。

プラネタリウム棟も新築。「宙の学舎(そらのまなびや)」と名付けられ、天の川をイメージした内装となっており、スクリーンは直径8㍍のドーム型。座席は設けず、好きな姿勢で楽しめるよう階段状になっている。車椅子で行き来できる通路もある。

県内最大の望遠鏡のある建物「星の塔」はドームを取り替え改築した。上下に開閉していたスリットを横開き式に変更。これまで3分かかっていた開閉が15秒で完了する。

建物上部から外へ出ることができるベランダ展望デッキでは、地面に向けて設置された9台のプロジェクターが南半球の星空を映し出す「リアル星空とのハイブリッドプラネタリウム」の投影が、和歌山大学と共同で新たな試みとして予定されている。見上げれば天然の星空が広がり眼下には高精細な映像の世界が楽しめる。

駐車場も整備され68台の駐車が可能に。併設する3棟あるバンガローもデッキを広くし、風呂、トイレ、床、壁をリフォームした。

リニューアルオープン後は、記念切手も販売される。山内天文台長は「空が近く天の川が大きく見えます。楽しみにしていてください」とアピールしている。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、プラネタリウムなどの催しは見送り、予約制の見学会を予定している。予約は4日前から同天文台のホームページで受け付ける。問い合わせは同施設(℡073・498・0305)。