第4波収束も夏に注意 県が感染状況発表

患者が他者に感染させたタイミング

ワクチン2回目接種後の副反応の出現率

ワクチン2回目接種後の副反応の出現率

和歌山県は2日、県内の新型コロナウイルス第4波の感染状況を発表。3月末から5月初旬に一部で市中感染が発生していたとみられ、6月にはほぼ収束したが、夏にかけて、東京などから第5波の感染再拡大が懸念されるとしている。発症前から他者に感染させる事例が多く、一人ひとりの感染防止策の徹底と、一層の早期発見、隔離が重要。ワクチンは、副反応の有無に関係なく高い抗体値が得られるデータが示され、県は早期の接種を呼び掛けている。

県福祉保健部の野㞍孝子技監が記者会見した。

県内の第4波は3月14日に始まり、3月末から5月初旬にカラオケ店などでクラスター(感染者集団)が多数発生。ウイルスをゲノム解析したところ、カラオケ関係のクラスターは関東地域から持ち込まれ、県内で拡大したと推定される。

クラスターの陽性者との接触などが確認されず、感染源が不明だった患者の多くに、クラスターと同じか同系統のウイルスが確認されたことから、市中感染が起こっていたと考えられている。

県内の第4波はアルファ変異株(イギリス型)の感染が拡大し、5月下旬にはほぼ従来株から置き換わった。東京を中心に感染が広がりつつあるデルタ株(インド型)は、7月1日時点で県内では確認されていないが、ゲノム解析で確認された第4波の感染の伝播をみると、デルタ株が今後、大阪や和歌山に拡大してくると考えられる。

野㞍技監は7月後半から8月にかけた夏が「要注意」とし、理由として、解析から考えられる伝播の時期、マスクを外しての飲酒などの機会が増えるとみられること、クーラーの使用で換気が不十分になりやすいことなどを挙げている。

第4波までの患者265人について、発症の何日目に他者に感染させたかを調べたところ、発症当日が最も多く26・8%、1日前が24・2%、2日前が15・5%と続き、3日前も10・6%あった。国は接触者の検査対象を2日前までとしているが、県は3日前も対象とするのが望ましいとしている。

3月14日~5月31日に退院した患者1293人の調査では、陽性判明時に無症状だった383人のうち、退院まで無症状のままだったのは70人(18・3%)にとどまり、152人(39・7%)が肺炎以上の重症となっており、当初は無症状でも安心できない。初期症状に発熱がない人が803人(60・6%)いたことにも注意が必要としている。肺炎を発症した人は40歳以上が84%を占めた。

ワクチンについては、県内病院で2回接種を終えた医療従事者471人を調べたところ、37・5度以上の発熱と倦怠感や関節痛などの全身症状の両方がみられた「副反応あり」の人は68人(14・4%)で、うち女性が79・4%と多かった。

ワクチンで得られる抗体の数値は、副反応があった人もなかった人も97%以上が今回の検査の上限値である「250ユニット/ミリリットル」以上を示し、抗体の獲得と副反応の有無には関係がないことが分かった。

野㞍技監は「ワクチンによって感染拡大防止や重症化予防も期待される。早期に、できるだけ多くの希望する人に接種したほうが良い」と話した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。