おうちレストラン開店 シェフトゥーが話題

chef toの魅力を語る武内さん

あなたのおうちを、最高のレストランに――。新型コロナの感染拡大で外食需要が影響を受ける中、全国の一流レストランのメニューが特別な冷凍技術によって自宅で楽しめる「chef to(シェフトゥー)」という新たなサービスが話題を呼んでいる。専用サイトを立ち上げた和歌山県湯浅町出身の武内雅志さん(30)は、「人と人とのつながりを大切にしたサービスを通して、家にいながら非日常の本格おうちレストランを楽しんでもらいたい」と笑顔で話している。

武内さんが専務取締役を務めるT&T㈱(東京都渋谷区)が手掛ける同サービスは、80㌢角にまで小型化されたショックフリーザー(急速冷凍機)の技術進化に着目。食べる場所を選ばず、名店のシェフに料理を直接オーダーできるのが特長で、レストランを予約するかのように好きなコースを選べば、シェフが心を込めて手掛けたキットが届く。

キットには保管方法や仕上げ方法、盛り付けの秘訣(ひけつ)まで必要なことが全て書かれてあるので安心して準備を進められる。当日は一流シェフになったつもりで、テーブルの演出から料理の最終仕上げまでを楽しみながら〝おうちレストラン〟を開店できるというもの。

武内さんによると、ここ数年で瞬間凍結の技術が進み、食材の細胞を壊さず冷凍できるようになったといい、「シェフの味わいをそのまま保存し届けられるので、本格的なおいしさはもちろん、地域に根差した食材とシェフの技の組み合わせが皆さんの心に響くはず」と魅力を語る。

キットには、店のストーリーやシェフの思いなどが書かれたメニューカードが含まれる他、「あの人が作ってくれた」という付加価値を感じてもらえるよう、注文後や食べた後を見計らったタイミングでシェフからメッセージが届くなど、作り手の顔が見え、つながりを感じられるような工夫が凝らされている。

現在、東京の四つの名店と和歌山市吉田のイタリアンレストラン「Il Teatro(イル・テアトロ)」の計5店舗が、chef to支店として出店。武内さんは今後について、「シェフを知っているような気持ちで楽しめる情緒的な部分は大切にしつつ、まずは47都道府県に広げ、いずれは国境をまたいで世界の名店から取り寄せられるようにしたい」と展望を語り、「ジビエのカツレツなど、その地域に行かないと口にできないものを食べて、いつか現地に行ってみようと思ってもらえれば」と笑顔。

イル・テアトロのオーナーシェフ、神谷龍雄さんは「お店と同じ体験をしてもらえるよう、できる限り再現しているので、食材で和歌山を皆さんのもとへお届けできれば」と話し、「県内外問わず、お店に足を運べない方にも、大切な人へのおもてなしなどで、バーチャルレストランを楽しんでもらいたい」と呼び掛けている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。