コスプレ撮影所を開設 山本太陽さんが運営

オリジナル衣装で山本さん㊨と運営スタッフのクリスさん

和歌山をコスプレの聖地に――。和歌山市観光発信人でコスプレーヤーの山本太陽さん(33)は、コロナ禍でイベントが激減する中、コスプレ撮影が楽しめるスタジオ「和歌山撮影所」を同市中之島に開設した。苦境の観光スポットの魅力発信のために開始した「和歌山コスプレ開放市」も1周年を迎え、感染予防対策を徹底しながら、和歌山城と友ヶ島の人気アップに貢献している。

山本さんは大阪府岸和田市出身、和歌山市育ち。サブカルチャーのイベント企画団体「マジックアワーカフェ」を立ち上げ、国内外でのコスプレイベントの企画運営や指導、舞台出演などで活躍。友ヶ島で主催した無人島コスプレイベントは、来島者が増加するきっかけとなり、昨年1月には和歌山市から観光発信人に委嘱されている。

コスプレも苦境 撮影の場を提供

長期化するコロナ禍でイベントの多くが中止を余儀なくされ、コスプレーヤーも発表や交流の機会を奪われる苦しい状況にある。そんな中で撮影を楽しめる場所を和歌山につくろうと、5月に撮影所をオープンした。

洋室と和室のスタジオがあり、洋室はイタリア製のシャンデリアや赤いタイルカーペットなどで装飾された洋館風のロケーション。和室には遊郭風の赤い格子や提灯、障子などが用意され、自由に位置も変えられる。

日によって違う3色のバック紙の前での撮影、キッチン、バスルームを使った撮影も可能。ライトや三脚、レフ板などの各種撮影機材、トランプの装飾なども利用できる。

「イベントでの撮影しかできない人が多く、皆さんに使ってもらえるスタジオをつくりたかった」と山本さん。その思いに共感する仲間からは、機材の寄贈などの協力が続々と寄せられている。

JR和歌山駅から徒歩13分の便利な立地。料金も利用しやすい設定で、仲間からは「この設備でこの値段」「ありえない安さ」などの声も。さらに、8月には夏休みの学生たちのために「学割」も実施し、土日を中心に予約が取りづらいほどの人気となった。

コスプレ歴約半年で、和歌山市内の高校に通う赤音(カイン)さん(17)は、撮影所の誕生を楽しみにし、オープン直後に予約を入れた一人。「機材も多く、希望に合わせた撮影がしやすい。この場所ができて楽しみが増えた。本当に良かった」と喜ぶ。

コスプレーヤー仲間から信頼を集める山本さんが運営していることも大きな魅力になっている。

観光名所を発信 コスプレ開放市

コロナ禍だからこそ観光事業の力になればと昨年8月に開始したのが「和歌山コスプレ開放市」。完全予約制、和歌山城と友ヶ島に更衣室を設ける安心の環境で、和歌山を代表するロケーションでの撮影が楽しめる。

緊急事態宣言の発令中は県外からの参加を自粛してもらったが、昨年8~12月には和歌山城と友ヶ島を合わせて、北は北海道から南は九州までの約200人が利用した。

コスプレーヤーには和歌山への興味を持ってもらい、地域住民や観光客にはコスプレ文化への理解を深めてもらいたい願いがあり、撮影した写真はSNSなどで拡散を呼び掛けている。

山本さんは「和歌山はコスプレへの理解があるまち。今後、もっとコスプレに開放していいという場所を増やして、和歌山を盛り上げたい」と話している。

和歌山撮影所、コスプレ開放市の詳しい情報、利用申し込みはマジックアワーカフェのホームページ(https://www.magichourcafe.net/)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。