HYDEさんとコラボ 南海加太線に新列車

冒険船をイメージした新車両「かしら」

南海電鉄㈱(遠北光彦社長)は18日、和歌山市の加太線の人気観光列車「めでたいでんしゃ」の新車両「かしら」の運行を始めた。同市出身のロックミュージシャン、HYDE(ハイド)さんとコラボレーションした車両で、南海電鉄は「たくさんの人を運び、ご利益と幸せを届ける電車になってほしい」と期待している。

デビューした車両は、黒く勇ましいボディーに、きりりとした目とヒゲのデザインが特徴。縁起物である尾頭付きの鯛とリーダー的な存在のおかしらが名前の由来。車体は「冒険船」をイメージし、HYDEさんのギターピックやシルエット、ロゴマークを探す楽しみも盛り込んでいる。

同列車は、2014年11月から始まった、加太線沿線の魅力を発信する「加太さかな線プロジェクト」の一環として導入。地元加太の名産「鯛」をモチーフにした外装と趣向を凝らした内装で、同沿線を盛り上げてきた。16年に誕生したピンク色の母「さち」、青色の父「かい」(17年)、赤色の子「なな」(19年)に続き、長い冒険から帰ってきた「さち」の兄「かしら」は同シリーズの4弾目。

トレジャーハンターとして冒険船に乗り込んだような気分が楽しめるよう、車内にはさまざまな仕掛けが施され、コンパスや迷路、ピアノの鍵盤柄の座席、魚や音符、鍵の形をかたどった木製のつり革、天井にはコウモリや冒険船の帆がつり下げられているなど、お宝や音楽にまつわるアイテムがちりばめられている。車窓には、地元加太のご当地ソング「加太の鯛」と同市立西脇小学校の生徒が作った「さちとかい」の歌の五線譜を描き、扉には海賊に変身できるフォトスポットも用意。車内に隠された加太さかな線七つの駅に由来する「ご利益マーク」を探し出す、冒険家気分も味わえる。

HYDEさんからは「今も友人、親族が多く住む加太線は思い入れのある路線で、幼少期には靴を脱いで膝立ちをし、椅子から外の景色を母と見ていた記憶があります。いつまでも愛される路線でありますように」とメッセージが寄せられた。

車両のデビュー初日、南海和歌山市駅を出発した第1便が加太駅に到着。ホームで待っていた和歌山市の三宅洸太朗さん(4)は「かしら」に会えるのをずっと楽しみにしていたといい「黒い色と目がめっちゃかっこよかった」と大喜び。「かしら」に乗り同駅まで来た唐岩遥果さん(4)は「電車の中はサメの絵とか迷路があって楽しかった。ピアノの鍵盤の椅子に座ったよ」と笑顔。

同列車の企画を担当した南海電鉄の佐々木亮さんは「HYDEさんとのコラボ電車として沿線以外の人にも広く知ってもらえれば。地域の皆さんと一緒に盛り上げ、持続していける列車を目指していきたい」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。