六十谷の水管橋 落橋部の撤去準備始まる

クレーンで台船を紀の川の水面に降ろす作業員ら(16日午前9時18分)

一部崩落により和歌山市紀の川北部地域の約6万世帯が断水となった六十谷水管橋について、市は16日、崩落箇所を撤去する作業に必要な台船の組み立てを開始した。年内には台船へのクレーンの設置を終え、年明けから撤去作業に取り掛かる予定。10月3日の崩落から2カ月が経過し、本復旧に向けた作業がいよいよ本格化する。

市は、水管橋の七つのアーチのうち、崩落した中央部と両隣の三つの構造を架け替え、残る箇所を修繕、補強する案を軸に、すでに調査・設計業務を開始。復旧工事の前に崩落した橋を川から引き上げ、撤去する作業が必要だが、クレーンを設置する土台となる台船の調達に時間を要していた。

台船は、縦横5・28㍍×2・44㍍、高さ1・52㍍の箱状のものを40基組み合わせ、約20㍍×27㍍、重さ148㌧の大きな台船とし、その上に90㌧のクレーンを設置する。

初日の16日朝、仮設水道管が設置された六十谷橋から東に約200㍍、紀の川北岸の河川敷にトレーラーで台船が運び込まれ、クレーンでつり上げて降ろし、接続する作業が始まった。この日は12基、18日までに40基全てを搬入する。

市企業局は、撤去作業を1月中に終えたいとしているが、天候に大きく影響されることに加え、事前の水中調査で水の濁りが確認されており、崩落箇所をクレーンで引き上げられるようダイバーが水中で切断する作業の際に、視界の確保が難しくなることも予想されている。

担当者は「自然が相手で難航している点もあるが、市民の皆さんのためにも、早急に復旧できるよう作業員ともども頑張っていきたい」と話している。

本復旧工事は、紀の川の出水期が始まる来年6月16日までの完了が目標。工事費用16億3200万円を含む水道事業会計補正予算は、12月定例市議会最終日の16日に可決され、成立した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。